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今月の花-2012.12.14-3
2012年12月14日 3時45分
ツルコウジ(蔓柑子)(別名:リュウキュウツルコウジ(琉球蔓柑子)) Ardisia pusilla DC.
   
サクラソウ科 Pulimuraceae ヤブコウジ属 Ardisia
 匍伏性の常緑小低木、茎は地上をはい分岐しないかまたは多少分岐し節部から下根し、先端は斜上し、開出赤褐毛を密布し、長さ20~70 cm、 節間は長さ3~11cmに達する。葉は通常3個づつ輪生し、卵形~狭卵形、卵状楕円形、まれにやゝ広楕円形、膜質、長さ1.5~6 cm、幅0.7~3.8cm、 鈍頭状鋭頭で微凸端、くさび脚~やゝ円脚、鋸歯縁~波状細鋸歯縁、上面は中肋をのぞくほか無毛、下面は脈上に長毛を多少散生し、側脈は 6~7 対で細脈とともに下面で著しく凸出し、網脈は両面ともに明らかで多少隆起する。葉柄は長さ 5~10 mmで有毛。節間の鱗葉の葉腋から出る集散花序は 2~6 花、花梗は糸状で長さ 2~5 cm、 小梗とともに開出赤褐毛を密布する。小梗は長さ 6~8 mm、 萼片は狭披針形で長さ2.5~3 mm、花冠は白色または微紅色で径 6~8 mm、 裂片は卵形で少数の線条がある。果実は球形で赤熟し径 5~6 mm。各島。―日本(関東南部~九州)、済州島、台湾(琉球植物誌追加訂正版 初島住彦著から引用)。

撮影:2010.12.18 沖縄県大宜味村

撮影:2008.5.26 沖縄県西表島
撮影:2007.12.1 沖縄県国頭村          撮影:2008.5.26 沖縄県西表島

 この植物もヤブコウジと共に10両と呼ばれているようです。今まで仲間内では、リュウキュウツルコウジとしていましたが、琉球植物誌には括弧書きにされているのでツルコウジとしても良いと思われます。
今月の花-2012.12.14-2
2012年12月14日 3時15分
カラタチバナ(唐橘) Ardisia crispa(Thunb.)DC.
   サクラソウ科 Pulimuraceae  ヤブコウジ属 Ardisia
 高さ20~50 cm 位に達する常禄の低木で全株無毛。茎は分岐せず、若枝の先端には粒状の腺があるが後には落ちる。葉柄は長さ 5~12 mm。葉は茎の先端付近に集まり互生、披針形~披針状長楕円形、長さ8~20 cm、 幅1.8 cm~4.3cm、 鋭尖頭鈍端、鋭脚~鋭尖脚、波状鈍鋸歯縁~全縁。辺縁より1 mm位内方に多数の蛋白分泌腺がある。散房花序は腋生、花梗は長さ1.5~11 cm、 小梗は長さ4~10 mm、腋裂片は長楕円形で長さ 2~2.8 mm、背面に腺点を散生し、花冠には肉色点がなく、裂片は卵状楕円形で鋭尖頭をなし長さ4 mm位。果実は球形で赤熟し径 6~8 mm。沖縄、 石垣―日本(関東南部以西九州)、 台湾、中国(琉球植物誌追加訂正版 初島住彦著から引用)。

撮影:2012.12.13 沖縄県国頭村

撮影:2012.12.13 沖縄県国頭村
                           撮影:2012.12.13 沖縄県国頭村
 百両とも呼ばれます。沖縄ではほとんど見る事は出来ません。これらの1群は大木の根元に自生していたのですが、台風17号(9月29日)の影響で樹が倒れ、ほとんどが樹の根と共に横倒しになっていました。また種がこぼれて生えだし、来年には花の撮影も出来るのを願いながら現場を離れました。
今月の花-2012.12.14-1
2012年12月14日 2時25分
センリョウ(千両) Sarcandra glabra (Thunb.) Nakai
   
センリョウ科 Chloranthaceae センリョウ属 Sarcandra
 高さ1m内外に達する無毛の亜低木、茎は緑色。葉は楕円形または楕円状披針形、長さ5~15 cm、 幅1.5~6 cm、くさび脚、鋭尖頭、鋸歯縁、表面は光沢がある。穂状花序は対生に分岐し、包は永存性、花被は0、子房は卵形で長さ1 mm位となり、背面には1室で内開する短い葯を有する雄芯がある。柱頭は平たく点状、卵子は子房の腹面内壁から下垂する。果実は球形の核果、朱色または橙赤色、径5~7mm、内に球形の種子を有する。種皮は硬く、胚乳は白く多肉。各島。―日本(東海道以西南)、 南鮮、台湾、中国、印度支那、東印度、ヒマラヤ、比島(琉球植物誌追加訂正版 初島住彦著から引用)。

撮影:2007.2.17 沖縄県西表島

撮影:2011.11.2 沖縄県国頭村
                               撮影:2012.2.6 沖縄県西表島

 赤実の中にわずかに黄実の物が見られることが有り、キミノセンリョウと品種扱いになっている。
 今月の花-2012.12.13-2 
2012年12月13日 23時50分
マンリョウ(万両) Ardisia crenata Sims.
   
サクラソウ科 Pulimuraceae  ヤブコウジ属 Ardisia  
 常緑の低木、茎は上方で分岐し、高さ30~200 cmに達し、全株無毛。葉は倒披針形~倒狭卵形、倒披針状長楕円形、まれに倒披針形、長さ6~18 cm、幅1~4.5 mm、 鋭尖頭または長鋭尖頭、漸尖脚、波状鈍鋸歯縁または疎な波状歯牙縁またはやゝ全縁、側脈は細くやゝ不明、表面は深緑色、下面は淡色で全面に隆起した小粒状の腺点を散布する。葉柄は長さ5~10 mm。花は側枝の頂端の葉腋の短枝上に偽頂生の傘形または複傘形の花序をつくる。小梗は長さ7~20 mm。萼は5深裂し、裂片は3角状披針形で長さ1 ~1.5mm。花冠は白色または淡紅色で5深裂し、裂片は広卵形で長さ3~4 mm。果実は球形で赤熟し、径 7~10 mm。奄美、徳、沖永、沖縄群島、石垣、西表、与那国。―日本(関東南部以西~九州)、南鮮、台湾、東南アジア(琉球植物誌追加訂正版 初島住彦著から引用)。

撮影:2012.1.28 沖縄県国頭村

撮影:2012.6.16 沖縄県国頭村

撮影:2007.12.15 沖縄県国頭村
撮影:2008.5.25 沖縄県西表島

 正月の頃に出回るこの植物も、12月に入ると色付き初め、12月末には真っ赤に熟し、心惹かれます。
分類は「植物分類表 大場秀章編著 アッポク社」に沿っています。
今月の花-2011.11.4
 今月の花-2012.12.13-1 
2012年12月13日 18時00分
ルリミノキ(瑠璃実木) Lasianthus japonicus Miq.
   アカネ科 Rubiaceae ルリミノキ属 Lasianthus
 常緑低木で高さ1~2mになります。花は筒状漏斗形で、葉腋に出る花序に数個着きます。花の内側には白色の長毛を密生します。液果は球形で径6mm、11~12月にるり色に熟するようです。。枝にが毛がなく、葉は革質で長さ9~15cmの楕円形をしており、表面は無毛、裏面脈上にわずかに短毛があります。日本では本州(静岡県以西)、四国、九州、沖縄、台湾、中国(南部)に分布しているようです。

撮影:2012.5.5 沖縄県国頭村

撮影:2012.5.56 沖縄県国頭

撮影:2012.5.5 沖縄県国頭村
  沖縄県内ではほとんど見ることが出来ません。私もこの木の果実はまだ見たことが有りません。
今月の花-2012.12.11-6
2012年12月11日 11時43分
オオバルリミノキ(大葉瑠璃実木) Lasianthus obliquinervis Merr.
    アカネ科 Rubiaceae ルリミノキ属 Lasianthus
 高さ1~1.5 mの低木;茎は疎に分岐し、小枝は淡褐色の短圧毛を布く節部は扁平。葉は長楕円形~倒披針状長楕円形、長さ9~21 cm、幅3.5~7.5 cm、短鋭尖頭,鋭脚、全縁または波状縁、側脈は7~8対、細脈は下面に凸出し、うすい革質、上面は無毛で光沢を有し、下面は脈上に細圧毛を密布する。托葉は3角形で長さ5 mm 位、短圧毛を密布する。葉柄は長や不同で長さ7~10 mm、短圧毛を密布する。花は葉腋に数個束生しほとんど無柄、萼は椀状で高さ径ともに3 mm 位、きわめて小さい5歯を有し、花冠は白色、筒部は長さ5 mm 位、裂片は舌状で著しく反曲し、長さ3 mm 位、内面には灰褐色の長毛を密布する。核果はつぼ状で、長さ8 mm 位、短毛を疎生し、頂部には径 4 mm位の宿存萼を有する。 奄美、沖永、沖縄群島、石垣、西表、与那国。―台湾、比島(琉球植物誌追加訂正版 初島住彦著から引用)。

撮影:2008.1.1 沖縄県南大東島島

撮影:2011.9.25 沖縄県大宜味村
撮影:2008.1.1 沖縄県南大東島                      撮影:2008.1.1 沖縄県南大東島
 
 一般的に石灰岩の山に多く見られるようです。黒曜石のような実が特徴です。
 今月の花-2012.12.11-5 
2012年12月11日 10時41分
タイワンルリミノキ(台湾瑠璃実木) Lasianthus cyanocarpus jack
   
アカネ科 Rubiaceae ルリミノキ属 Lasianthus
 高さ1~2 mに達する低木。茎は直立分岐し、全株褐色の開出長毛を布く。葉は対生し、長楕円状倒披針形~長楕円形、長さ15~25 cm、 幅 4~8 cm、 鋭尖頭、鋭脚、全縁、側脈は7~8対で中央部以上で急に上方に湾曲し、細脈は下面に突出し、上面には長褐毛を疎に、下面には全面に密布する。葉柄は太く、長さ1 cm位で有毛。包は外側のものは卵形で、長鋭尖頭、長さ2~ 3 cm、 両面ともに長褐毛を密布する。奄美(請島)、沖縄、久米、石垣、西表、与那国。―台湾、南中国~印度(琉球植物誌追加訂正版 初島住彦著から引用)。

撮影:2012.2.6 沖縄県国頭村

撮影:2007.11.24 沖縄県国頭村

撮影:2011.12.25 沖縄県西表島
撮影:2007.2.17 沖縄県西表島
 
 葉は、他のルリミノキに比べて大きく、また、毛深いのが特徴です。

今月の花-2012.12.11-4
2012年12月11日 7時10分
ニコゲルリミノキ(和毛瑠璃実木) Lasianthus bunzanensis H. Simizu
   
 アカネ科 Rubiaceae ルリミノキ属 Lasianthus
 琉球列島では未記録でしたが、1991年に亀島氏によって初めて報告されたされました。高さが1~2mの常緑低木です。葉は長さ7~10cm、幅3~5cmで、先の尖った楕円形~倒楕円形をしています。
 沖縄島北部、西表島、台湾、フィリピンに分布するようです。

撮影:2011.1.8 沖縄県国頭村

撮影:2012.1.25 沖縄県国頭村
                            撮影:2012.11.27 沖縄県国頭村
 
 ヤンバルの森でも極めて少ないルリミノキです。大事にしたいですね。にこげは柔らかい毛が生えているからだろうと自己解釈して和毛をあてました。
 今月の花-2012.12.11-3
2012年12月11日 6時10分
ケハダルリミノキ(毛肌瑠璃実木)(別名:ケシンテンルリミノキ) Lasianthus Cuftisii King et Gamble
    アカネ科 Rubiaceae ルリミノキ属 Lasianthus
 高さ1m内外の低木。茎は疎に分岐し、若枝には黄褐色の開出粗毛を密布する。葉は対生、うすい革質、長さ7~10 cm、 幅2~3.5 cm、 尾状鋭尖頭、鋭脚、全縁、上面は無毛、下面は黄褐毛を密布し、側脈は5~6対で中央部以上は著しく上方に湾曲し、細脈は裏面で著しい。葉柄は長さ3~4 cmで有毛。 花は葉腋に密に束生し無柄、白色、萼は鐘形で5裂し、外面に粗毛を密布し、裂片は3角状披針形で長さ2~3 mm、 花冠は筒状で長さ8 mm、 外面は有毛で内面は長毛を密布し、長さ5 mm位、裂片は卵形で長さ3 mm 位、;雄芯は5個、葯は潜在し、花柱は長さ4 mm。核果は球形で径 3 mm 位、長毛を有し、種子は5個。奄美、徳、沖縄、石垣、西表。―日本(屋久島)、南中国、印度支那、馬来半島(琉球植物誌追加訂正版 初島住彦著から引用)。 

撮影:2011.10.29 沖縄県国頭村

撮影:2012.10.10 沖縄県国頭村
                           撮影:2011.9.4 沖縄県国頭村
  ヤンバルの森でもあまり見かけない種です。まだ花を撮影していませんでした。
今月の花-2012.12.11-24
2012年12月11日 5時39分
マルバルリミノキ(丸葉瑠璃実木) Lasianthus Wallichii Wight
   
 アカネ科 Rubiaceae ルリミノキ属 Lasianthus
 高さ1m内外に達する細い低木。茎は細く疎に分岐し、小枝は径 3 mm位で、開出した黄褐毛を密布する。葉は対生し無柄またはやゝ無柄、うすい革質、楕円状長楕円形、長さ7~10 cm、 幅3~4 cm、 短鋭尖頭、歪状浅心脚、全縁、側脈は7~9対で、中央部以上は急に上方に湾曲し、細脈は下面に突出し、上面は辺縁をのぞき無毛、下面は黄褐色の開出毛を密布する。托葉は線状披針形で、長さ 6 mm。 花は白色、 萼は5深裂し、黄褐色の開出毛を布き、裂片はのみ形で長さ不同、長さ7~10 mm、花筒は長さ4 mm、 外面には粗毛を有する。果実は扁卵円形で碧熟し、長さ4~5 mm、 有毛、中央に浅い縦溝がある、先端は長さ1.5 mm 位のくちばし部をなし、長毛を布く。種子は4~6個。奄美、徳、沖永、沖縄、久米、石垣、西表、与那国。―日本(屋久島)、台湾、中国~印度(琉球植物誌追加訂正版 初島住彦著から引用)。

撮影:2011.11.27 沖縄県西表島


撮影:206.12.3 沖縄県国頭村
撮影:2006.12.3 沖縄県国頭村          撮影:2011.4.20 沖縄県国頭村  
葉が毛深いのでタシロルリミノキとの違いは一目で分かります。

 今月の花-2012.12.11-1 
2012年12月11日 4時43分
タシロルリミノキ(田代瑠璃実木)(別名:リュウキュウルリミノキ(琉球瑠璃実木)) Lasianthus Fordii Hance
    アカネ科 Rubiaceae ルリミノキ属 Lasianthus
 高さ1~1.5 mの低木。茎は細く、疎に分岐し、小枝は無毛またはやや無毛で径2 mm 位。葉はうすい革質、楕円状披針形または長楕円状倒披針形、長さ7~15 cm、 幅 2~4.5 cm、 尾状鋭尖頭、鋭尖脚、全縁、側脈は7~8対で中央部以上は著しく上方に湾曲し、細脈は下面に著しく、上面は無毛でやゝ光沢があり、下面は脈上に微毛ある外は無毛。葉柄は不同で、長さ3~12 mm、 微毛がある。托葉は3角形で、長さ2 mm 位、やや無毛。花は葉腋に束生し無柄、 萼は椀状、径1.5 mm 位で外面に多少毛があり、花筒は円筒形で長さ4~7 mm、外面には粗毛を散生し、裂片は狭卵形で長さ2 mm 位、雄芯は多少抽出し、 葯は長楕円形で長さ1.5 mm 位。核果は倒卵状円形で径 6~7 mm、 碧熟。種子は通常3~4個で長さ4 mm 位。奄美、徳、沖永、沖縄、石垣、西表。 日本(屋久島、種子島以南)、 台湾、南中国、比島。本種は Merrill 氏によればマレーシアに広く分布する L. lucidus Bl. にきわめて近い由である(琉球植物誌追加訂正版 初島住彦著から引用)。

撮影:2007.12.16 沖縄県国頭村

撮影:2006.12.3 沖縄県国頭村
撮影:2006.12.3 沖縄県国頭村          撮影:2006.12.3 沖縄県国頭村
 ヤンバルの森では、12月に入ると薄暗い林の中で瑠璃色の実を付けたこの樹に出会えます。最初に出会った時は、メルヘンの世界に紛れ込んだような不思議な感動を受けました。
今月の花-2012.12.4-4
2012年12月4日 21時409分
オキナワイナモリ(沖縄稲森) Ophiorrihza japonica f. acutiloba (Hay.) Hatusima
    アカネ科 Rubiaceae サツマイナモリ属 Ophiorrhiza
 葉は前変種同様全く無毛であるが卵状長楕円形~長楕円状まれに長楕円形で長さ8~15 cm、幅 2~ 5 cm、葉柄は長さ1.5~4cm。沖縄。―台湾(火焼島、紅頭嶼)(琉球植物誌追加訂正版 初島住彦著から引用)。


撮影:2012.1.4 沖縄県名護市
 サツマイナモリの大型品として学名が訂正されていました。これは石灰岩の山に生育していました。
今月の花-2012.12.4-3 
2012年12月4日 21時3分
ナガバシマイナモリ(長葉島稲森) Ophiorrhiza japonica f. Tashiroi (Maxim.) Hatusima
    アカネ科 Rubiaceae サツマイナモリ属 Ophiorrhiza
 基本種に比べ葉は長く、長さ8~15 cm、幅1~3 cm、長楕円状倒披針形~線状倒披針形、両面は全く無毛、葉柄は長さ1.5cm以下。石垣、西表。―台湾北部(琉球植物誌追加訂正版 初島住彦著から引用)。




撮影:(右上)2011.1.19、(その他)2012.2.18 沖縄県西表島
 サツマイナモリの渓流型として学名が訂正されています。しかし、水のかぶりそうもない所でも形態が違うので疑問に思います。
今月の花-2012.12.4-2
2012年12月4日 20時15分
アマミイナモリ(奄美稲森) Ophiorrhiza japonica var.amamiana Hatusima
    アカネ科 Rubiaceae サツマイナモリ属 Ophiorrhiza
 基本種に比べ丈低く(高さ1015cm)、花筒の外面に粗毛を密布し、葉は卵形~卵状楕円形で長さ通常23(4.5)cm、宿存萼片は果実の上縁から著しく超出する。乾けば葉は紫紅色に変色する。奄美、沖縄(1970年カツウ岳で発見)。―固有(琉球植物誌追加訂正版 初島住彦著から引用)。




撮影:2012.1.14 沖縄県国頭村
カテゴリー:a

 サツマイナモリよりもかなり背が低く、葉も小形です。沖縄では生育地が限られていてなかなか観ることが出来ません。
今月の花-2012.12.4-1
2012年12月4日 19時53分
サツマイナモリ(薩摩稲森) Ophiorrhiza japonica var. japonica
    アカネ科 Rubiaceae サツマイナモリ属 Ophiorrhiza
 常緑の多年生草本。茎は分岐し、高さ1550cmとなり、基部は南方産のものでは往々木質化し亜低木状となるものがあり、また、基部は往々倒伏状または斜上し節部より下根する。花枝はやゝ無毛またはときとして縮毛を密生する。葉は対生、狭卵形~卵状披針形、ときとして長楕円状披針形または卵状長楕円形、長さ315cm、14cm、鋭尖頭、漸尖脚、全縁、上面は粗毛を散生しまれに無毛、下面は脈上に粗毛を散生し、側脈は610対で弓曲し、2次脈と細脈は下面で多少見える。葉柄は長さ535mmで多少有毛。頂生の集散花序は長梗を有し通常720短い縮毛を密布する。花は白色で短梗を有し、萼は鐘形で長さ12 mm、歯片は5個で3角形をなし長さ1mm 花冠は漏斗状で長さ11.5cm位、外面は無毛またはまれに微毛を散生し、筒部は長さ11.2cm位で上方に向ってふくれ中央部の径2.53mm、舷部は5裂し径1cm裂片は卵形で鋭頭をなし長さ34mm、内面には喉部とともに白粗毛を密布し、雄芯は花筒の中央部付近につき、花柱は潜在し長さ1.2mm位、柱頭は長さ1.5mm位で先端は2岐する。果実は扁平な倒3角形、幅810mm、高さ4 mm位、外面には多少微毛がある。徳、沖永、沖縄。―日本(関東南部以南西)、台湾、中国(琉球植物誌追加訂正版 初島住彦著から引用)。





撮影:(右上)2011.1.16 沖縄県東村、(左下)2008.1.27、(右上)2007.2.4、(右下)2006.12.24 沖縄県国頭村
 ヤンバルの森の高湿度の場所や沢で咲いています。開花時期は12~3月?
今月の花-2012.12.2-3
2012年12月2日 23時10分
ヘツカリンドウ(辺塚竜胆) Swertia Tashiroi (Max.) Makino
    リンドウ科 Gentianaceae センブリ属 Swertia
 無毛の多年生草本。根生葉は6~8個、十字対生、やゝ輪生状、倒卵状楕円形~倒卵状長楕円形まれに広卵形、長さ 7~20 cm、 幅 3~9.5cm、 短鋭尖頭,基部は漸尖脚となり葉柄に長く延下し、全縁、洋紙質、側脈は細くやゝ不明。葉柄は長さ 1~3 cmで扁平。茎葉は2~4対で上方に行くにつれて狭小となる。茎は花序とともに高さ30~90cmで円く、下部の径5~10mm。花序は疎な円錐花序で長さ10~45cm、萼は鐘形、 5深裂し、裂片は披針形~狭3角形で鋭尖頭をなし、長さ5 mm位、幅1.5~3 mm、小花梗は長さ1~1.5cm、上方に向って漸次拡がり上端の径 2~3 mm、 基部には通常2個の披針形で長さ2 mm 位の小包があり、花冠は5深裂し、花筒はきわめて短く、裂片は長楕円状披針形、鋭尖頭、長さ1.2~2 cm、 幅 3~5 mm、 7脈、内面中央部付近に径 2mm位の鈍4角形の斑点がある。雄芯は5本で長さ 7~8 mm、 葯は長さ 2~3 mm。室果は長楕円状卵形で扁圧し、長さ1.5~2 cmで花弁より長く、上端から2片に裂開する。種子は不整楕円形で褐色を呈し、長さ0.8mm位で剌状の突起が多い。奄美、徳、沖縄、伊平屋、久米、石垣、西表。―日本(大隅半島南部以南)、台湾(琉球植物誌追加訂正版 初島住彦著から引用)。





撮影:(左)2007.3.9 沖縄県国頭村、(右上)2007.12.22 沖縄県うるま市、(右下)2006.12.24 沖縄県国頭村
 

 個体によって花の模様が違い、何か宇宙的な感じを受けています。沖縄では12月から2月頃まで開花しています。しかし、毎年咲くわけではありません。

今月の花-2012.12.2-2                                                  
2012年12月2日 22時30分
セイタカスズムシソウ(背高鈴虫草) Strobilanthes glandulifera Hatusima
   
キツネノマゴ科 Acanthaseae イセハナビ属 Strobilanthes  

 高さ1 mに達する亜低木状多年生草本。茎は直立分岐し、枝は方形で無毛。葉は倒卵状披針形~倒卵状楕円形、花枝葉で長さ5~6 cm、 幅2~3 cm、花枝葉でない葉は長さ10~20 cmに達し、長鋭尖頭、基部は漸次狭くなり、長さ1~2 cmの柄部となり、鋸歯縁、洋紙質、両面ともに無毛。総状花序は疎花、花軸は腺毛を有し、包は線形で長さ5 mmに達し、腺毛縁。花は無柄、萼は2裂し、長さ1.2~1.8 cm、 腺毛を有し、上裂片は3裂、下裂片は2裂し、裂片は線形で幅1.5~2 mm、花冠の上方は鐘形で下方は筒状をなし、長さ3 cm位、外面は無毛、舷部は5裂し、裂片はやや同大で3角状円形、;雄芯は4個で2強、葯は長楕円状線形、子房は長楕円状円筒形で長さ2.5 mm。 室果は線形で長さ1.5 cm、 幅4 mm、 種子は4個で広卵形を呈し、扁平で長さ3 mmに達し、外面に粗毛を密生する。沖縄、石垣、西表。―固有(琉球植物誌追加訂正版 初島住彦著から引用)。





撮影:(左上下、右上)2007.1.27 沖縄県名護市、(右下)2007.2.24 沖縄県本部町
 こちらは石灰岩土壌の山林内に生育します。植物誌には高さ1mと記載してありますが、実際は人の背丈ほどにも達していました。
 
今月の花-2012.12.2-1
2012年12月2日 19時42分
オキナワスズムシソウ(沖縄鈴虫草) Strobilanthes Tashiroi Hayata
   キツネノマゴ科 Acanthaceae イセハナビ属 Strobilanthes

 通常群生する多年生草本。茎は分岐し、基部は倒伏して節部から下根し、上部は上向して高さ30~50 cmに達し、枝とともに方形で有毛または無毛。葉は対生、卵状披針形~披針形、時として倒披針状長楕円形、長さ8~13 cm、幅1.5~4 cm、鋭尖頭、鈍端、漸次狭くなり長さ5~20 mmの柄部となり、粗い鈍鋸歯状低鋸歯縁、膜質、上面は無毛で白色の長さ1/3mm 位の線形の結晶線を密布し、下面には多細胞からなる白軟毛を多少密に布き、側脈は4~5対で平行しない。肢生の穂状花序は往々頂生状となり疎花、葉状包を伴い、長さ5~7 cm、 包は倒披針形~線状倒披針形で長さ1~3 cm、 萼は2唇形で上唇は5深裂し、下唇は2深裂し、裂片は線形で鈍頭、長さ1~1.7 cm、 幅1~1.5 mm 位で多少有毛、花冠は帯紫白色で鐘形をなし、長さ2cm 位、舷部は5裂する。室果は梶棒状で鋭頭、長さ1.2~1.5 cm、 径2~2.5 mm、 無毛、 2裂開し4種子を有する。種子は褐色で扁圧、倒卵状楕円形で絹毛を布き、長さ3 mm位。喜界、沖永、沖縄、伊平屋、久米、石垣、西表、与那国、石灰岩地帯に多い、―日本(宝島)(琉球植物誌追加訂正版 初島住彦著から引用)。





撮影:(左上)2007.2.24、 (左下)2007.12.3 、(右)2007.1.3 沖縄県国頭村
  似たものにセイタカスズムシソウがあるが、こちらの方は12~3月ころに酸性土壌の湿気の多い山林内や沢で咲いています。