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素人の横好きでこのサイトをやっています。間違い、ご意見等有りましたら連絡ください。tsugu0619@yahoo.co.jp
今月の花-2013.7.25-1
2013年7月25日 23時45分
ボウラン(棒蘭)(リュウキュウボウラン、タネガシマボウラン) Luisia teres(Thunb.)Bl.
    ラン科 Orchidaceae   ボウラン属 Luisia
 全株無毛の着生蘭。根は太く径 2mm位。茎は多数束生し、高さ15~30(~60)cm、直径 3 mm、直生または傾垂し、硬質で円柱形、多数の筒状の鞘に包まれ茎体は外から見えない。葉は円柱形、斜開し、硬質、長さ5~12 cm、径 2~4 mm、 鋭頭、下部は長さ1.5 mm 位の鞘部となり抱茎する。総状花序は側生、節間中央部以下に生じ、長さ0.5~1.5 cm、 2~10花、花軸は太く径 2 mm 位。包は硬質、 3角形、長さ2 mm 位、宿存性。花は相接し、点頭、半開、径 1 cm 位で臭気がある。子房は柄とともに長さ1 cm 位。萼片は多少厚質、緑黄色、外萼片は長楕円形、同長、鈍頭、長さ8 mm 位、側萼片はボート形。花弁は萼片とほぼ同形同大。唇弁は長楕円形、厚質、紫黒色、長さ8 mm 位で先端は2裂する。室果は棍棒状長楕円形、長さ2.5 cm 位で長さ5 mm 位の柄を有する。奄美、沖永、沖縄、伊平屋、石垣、与那国。―日本(紀州以南西)(琉球植物誌追加訂正版 初島住彦著から引用)。

撮影:2013.7 沖縄県

撮影:2013.7 沖縄県
 
撮影:2013.7 沖縄県
 
撮影:2013.7 沖縄県         撮影:2013.7 沖縄県            撮影:2012.7 沖縄県名護市

 一カ所の山に、芯弁の色や模様の違うタイプが見られました。ラン類は乱獲がひどいので市町村、日付は伏せておきます
今月の花-2013.7.24-1
2013年7月24日 23時50分
ユウズルエビネ(夕鶴海老根) Calanthe x Matsumurana Schltr.
    ラン科 Orchidaceae   エビネ属 Calanthe
 地上蘭、高さ50cm位、根は屈曲して太く、無毛。葉は根生、 4~5枚、斜上向し、楕円形、鋭尖頭、漸尖脚、葉柄とともに長さ50cm、 葉身は幅8 cm、 無毛、褶折れする。花茎は葉より短く、微毛があり、鞘は少数。総状花序は多数、長さ7 cm位、包は披針形、鋭尖頭、無毛またはやゝ無毛、子房は小花梗より少し短い。萼は広長楕円状楕円形、短鋭尖頭、外面には微毛があり、長さ1.2cm位、側片は斜形で下方に向って少く狭くなる。花弁は基部からやゝ爪状に 狭くなり斜倒卵状長楕円形、微凸端、無毛、各花弁はほゝ゛同長、唇弁は4裂し無毛の爪状の芯柱を含め長さ1.5cm位、無毛、基部の側裂片は斜長楕円状4角形、前面は切形、長さ8 mm、頂裂片は やゝ鎌形に開き、斜舌形,基部のものはわずかに狭く、切状鋭頭、長さ8 mm、間に小さい低歯があり、花盤の基部に扁平の隆起物があり、乳房突起は少なく前方に不規則に存在する。距は糸状で内曲し、無毛、鈍頭、長さ1.4cm、芯柱は無毛、子房柄は同筒状で微毛があり長さ2 .3mm。沖縄。 一日本(屋久島)、ヒマラヤ?。本種はツルランとオナガエビネの間種と考えられている(琉球植物誌追加訂正版 初島住彦著から引用)。

撮影:2012.7.28 沖縄県国頭村

撮影:2012.7.4 沖縄県国頭村
 
撮影:2012.7.28 沖縄県国頭村

 花の色はほとんど白から、濃ピンクのものまであります。この写真の濃ピンクの株は1花房の輪数も多く、素晴らしい物です。

今月の花-2013.7.23-1
2013年7月23日 3時00分
ミズオオバコ(水大葉子) Ottelia alismoides (L.) Pers.
    トチカガミ科 Hydrocharitaceae   ミズオオバコ属 Ottelia                 絶滅危惧II類(環境省)
 淡水中に生える軟弱な多肉質の沈水植物。 葉は根生し、円形~長楕円状心形、長さ5~23 cm、 幅 2.5~15 cm、膜質、波状縁、 7~11脈。葉柄は3角柱形で花梗と同様水深によって長さが異なる。鞘状包は長さ2.5~3.5 cm、 辺縁には波状の3~6翼を有し口部には5~6歯がある。花は白色または微紅色、萼片は小形、長楕円形、緑色、花弁はほぼ同形、長さ2.5cm位、網状脈があり、雄芯は小形で、花糸は短く、葯は線形、子房は鞘状包と同長で狭長楕円形、胎座は6~12個。果実は長さ2.5~3.5cm。各島。―日本(本州~九州)、朝鮮、中国、其他の熱帯アジア、濠州(琉球植物誌追加訂正版 初島住彦著から引用)。

撮影:2012.6.29 沖縄県西表島

撮影:208.3.16 沖縄県石垣島

撮影:2008.3.16 沖縄県石垣島
撮影:2008.3.16 沖縄県西表島
 
 石垣島では道に迷って入り込んだ小さな公園の池で花を咲かせていました。西表島では田んぼのそばの溝で見ることが出来ました。うすピンクの可憐な花です。

今月の花-2013.7.19-2
2013年7月19日 17時10分
シロバナオナガエビネ(白花尾長海老根)) Calanthe masuca (D.Don) Lindl. f. albiflora (Ida) Nackaj.
    
ラン科 Orchidaceae   エビネ属 Calanthe                         絶滅危惧Ⅱ類(環境省)
 基本種に比べ花は白色。唇弁基部の肉塊状小隆起は橙色。徳。―固有(琉球植物誌追加訂正版 初島住彦著から引用)。
撮影:2012.8.1 沖縄県国頭村

 このエビネは沖縄島や西表にもあるようです。しかし、なかなか見られません。

今月の花-2013.7.19-1
2013年7月19日 16時55分
オナガエビネ(尾長海老根)(リュウキュウエビネ) Calanthe Textori Miq.
    ラン科 Orchidaceae   エビネ属 Calanthe                          絶滅危惧Ⅱ類(環境省)
 高さ10~80 cm内外の多年生地上蘭、根茎は短く横走し、根は太く径 2 mm 位。葉は4~5枚根生し、長楕円形~倒卵状長楕円形、長さ15~35 cm、幅 5~10cm、鋭尖頭、漸狭脚で長さ10~15cmの柄部となり、 5主脈。各脈間にはさらに10本内外の細い縦脈を有し、上面は無毛、下面は脈上に微毛がある。花茎は高さ30~50 cm、有毛、2~3個の鞘状鱗片を互生する。鱗片は長さ1~2.5cm 位で外面に微毛がある。総状花序は5~10花。包は卵形~披針形、長さ1~2 cm、鋭尖頭で外面は有毛。花は淡紫色、径 3~4 cm。 子房は線形で柄とともに長さ3 cm 位、有毛。外萼片は斜倒卵状長楕円形、長さ1.7~2 cm、 急鋭尖頭、外面は無毛または微毛散生、 5脈。花弁は倒卵形、鈍頭、長さ1.3~1.5 cm。 唇弁は長さ1.5 cm 位で3裂し、側裂片は長楕円形、鈍頭、長さ6 mm 位、頂片は幅広い扇形、頂端は2深裂し、,裂片は円頭。距は線形、長さ2.5 cm 位。室果は倒卵状長楕円形、長さ3 cm 位、長さ1.5 cm 位の柄を有する。奄美、徳、沖永、沖縄、久米、西表。―日本(甑島、屋久島、種子島)、台湾(琉球植物誌追加訂正版 初島住彦著から引用)。

撮影:2012.10.24 沖縄県国頭村

撮影:2007.9.30 沖縄県国頭村
 
撮影:2013.7.14 沖縄県国頭村
撮影:2012.8.1 沖縄県国頭村           撮影:2012.10.24 沖縄県国頭村   
 
 やんばるの山々の奥深くでは、そろそろこの花が咲き出しています。

今月の花-2013.7.18
2013年7月18日 23時50分
オオソナレムグラ(大磯馴葎) Hedyotis coreana Lev. var. luxurians Hatusima
    アカネ科 Rubiaceae   フタバムグラ属 Hedyotis
 根茎は太くて大きいものは径 5 mmにおよび,茎はやゝ立ち高さ20~40 cmに達し、節間は長さ2.5~4 cm、葉は大きく長さ3~4.5 cm、花は頭状にやゝ密集する。大東。―固有(琉球植物誌追加訂正版 初島住彦著から引用)。

撮影:2007.8.19 沖縄県北大東村

撮影:2010.12.12 沖縄県南大東村

撮影:2010.12.12 沖縄県南大東村
撮影:2007.8.19 沖縄県北大東村

 南北大東島は一度も大陸と陸続きになったことがなく、太平洋上の兄弟島ですが固有種が多くありますが、この植物もその一つです。沖縄県の準絶滅危惧種です。

今月の花-2013.7.17-3
2013年7月17日 23時50分
ソナレムグラ(磯馴葎) Hedyotis coreana Lev.
    
アカネ科 Rubiaceae   フタバムグラ属 Hedyotis
 海岸に生ずる無毛の多年生草本、茎は基部から多数分岐し四方に散開し長さ10~20cmに達する。分岐した茎は方形で無分岐または上方で疎に分岐する。 葉は対生、多肉質、倒卵形~狭倒卵形まれに卵形または倒披針状長楕円形、長さ5~30 mm、幅3~15 mm、鈍頭,基部は狭くなりやゝ不明の短柄部となる。托葉は小形で3角形をなし先端はとがる。上方の葉腋から出る集散花序は。1~4花からなり集って頂生の円錐花序状または総状花序状となる。然しときとして花は葉腋から1個づつ出て頂生の総状花序となることがある。小梗は長さ1~20 mm。花は白色、萼筒は鐘形で長さ3 mm 位、 4翼を有し子房の上方に抽出し、裂片は卵状3角形で鈍頭をなし長さ1 mm 位、花冠は長さ2 mm 位。室果は倒卵状円形で4稜を有し径 3~5 mm。 種子は多数で卵形、長さ0.7 mm 位、表面には小突起を密生する。各島―日本(関東南部~九州)、南鮮、台湾。琉球列島で海岸の隆起サンゴ礁上にあるものは内地産のものに比べ葉は狭小で、花は通常葉腋から1個づつでて長梗を有し総状花序状となるものが多く一見別品のように見えるが中間型が多いので区別出来ない。これはおそらくサンゴ礁の貧栄養に関係があると考える(琉球植物誌追加訂正版 初島住彦著から引用)。

撮影:2012.12.17 沖縄県糸満市

撮影:2011.9.9 沖縄県西表島

撮影:2012.12.17 沖縄県糸満市

撮影:2012.12.17 沖縄県糸満市
 
 沖縄では年中開花していると思います。花の色が紫がかったものや五弁の物も有りましたよ。

今月の花-2013.7.17-2
2013年7月17日 23時20分
フタバムグラ(双葉葎) Hedyotis diffusa Willd.
    アカネ科 Rubiaceae   フタバムグラ属 Hedyotis
 散開性の弱々しい1年生草本で全株無毛;茎は細く疎に分岐し、長さ10~50 cmに達し、下部は往々側伏し節部から下根する。小枝は径0.5~1 mm。 葉は対生、無柄、線形~線状長楕円形、長さ1.5~4.5 cm、 幅 2~4 mm、1脈、軟質、乾けば黒変し、両端はとがり、辺縁は狭く反曲し多少ざらつく。托葉は小形で膜質、先端は2~3裂、長さ1.5 mm 位。花は通常葉腋に生じ細い長さ2~5 mmの花梗を有し、萼は鐘状で径 1.5 mm 位、歯片は5個で狭3角形、鋭尖頭、長さ1 mm 位、花冠は白色で4中裂し、花筒は長さ2 mm 位、裂片は披針形で長さ2.5 mm 位。室果は双生、幅広い扁球形、径2.5~4 mm、 内に多数の微細な種子を有する。各島。日本(本州中部以南)、朝鮮、中国~印度、マレーシア(琉球植物誌追加訂正版 初島住彦著から引用)。

撮影:2011.10.22 沖縄県西表島

撮影:2011.9.9 沖縄県西表島
 
撮影:2011.10.4 沖縄県西表島
撮影:2011.9.9 沖縄県西表島
 
 水田の畦で小さな花を咲かせていました。果実の写真は上記の物しかないのでいつか撮影してきます。

今月の花-2013.7.17-1
2013年7月17日 22時50分
ナガエケニオイグサ(長柄毛匂草) Hedyotis tenelliflora Bl. var. longipes Hatusima
    アカネ科 Rubiaceae   フタバムグラ属 Hedyotis
 花または室果は長さ2~7 mmの柄を有する。西表(租納)。―固有(琉球植物誌追加訂正版 初島住彦著から引用)。



撮影:2011.9.9 沖縄県西表島影:2011.11.2 沖縄県国頭村

 水田の畦でフタバムグラに混じって咲いていました。しかし、写真をアップするまでは気がつかず、貼り付けた写真の中に花梗が長いのがあるのでこの植物だと判定しました。学名にvar. longipes Hatusimaが落ちていましたごめんなさい(7/19)。

今月の花-2013.7.16-2
013年7月16日 23時55分
ケニオイグサ(毛匂草) Hedyotis tenelliflora Bl.
    アカネ科 Rubiaceae   フタバムグラ属 Hedyotis
 茎は硬く、基部付近で多数の枝に分れ、枝は四方に散開し長さ15~40cmに径1mm位となり無毛。托葉は長さ2~3 mmで基部まで数個のひげ毛に分裂する。葉は対生し無柄、やや硬質、線形、長さ2~4.5cm、 幅 2~3mm、鋭尖頭芒端、斜脚、へりは全縁で剛毛を列生し著しく内曲し、1脈、両面ともに無毛で上面は多少光沢がある。花は数個葉脈に束生し無柄、包は線状披針形で長さ2mm位、 萼は鐘形で長さ2. 5mm 位で5中裂し、裂片は線状3角形で長さ1 mm位、無毛で剛毛縁、花冠は白色で5中裂し、花筒は長さ2 mm位、裂片は卵形で長さ1 mm位、 葯は抽出し長さ1 mm、 花柱は長さ4 mm 位で先端は深く2岐する。室果はつぼ形で無毛、長さ2~3 mmで先端に長さ1mm位の宿存萼がある。各島。―日本(屋久島、種子島以南)、台湾~印度、マレーシア(琉球植物誌追加訂正版 初島住彦著から引用)。

撮影:2013.6.23 沖縄県東村撮影:2013.6.23 沖縄県東村
                               撮影:2013.6.23 沖縄県東村      撮影:2013.2.10 沖縄県うるま市

 一般的に乾燥した所に生えます。東村で撮影した物は樹の腐朽した穴に生えた物を撮影しました。
 
今月の花-2013.7.16-1
2013年7月16日 23時47分
ヒロハケニオイグサ(広葉毛匂草) Hedyotis verticillata (L.) Lam.
    アカネ科 Rubiaceae   フタバムグラ属 Hedyotis                 絶滅危惧Ⅱ類(環境省)
 散開性の多年生草本、全株粗毛を密生してざらつく。茎は疎に分岐し長さ15~50 cmに達する。小枝は径 1 mm 位で4角形。葉は対生し無柄、線状披針形~楕円状披針形、長さ2.5~5 cm、幅 4~8 mm、鋭頭または鋭尖頭,1脈、辺縁は内曲する。托葉は3角形で長さ4 mm 位で2/3以上はひげ毛状に細裂する。花は葉腋に2~6個束生し無柄、萼は鐘形で長さ3 mm 位となり5深裂し外面は有毛、歯片は狭3角形。室果は卵円形で有毛、長さ3 mm 位。久米、慶良間、西表。―台湾、南中国~印度、マレーシア(琉球植物誌追加訂正版 初島住彦著から引用)。


撮影:2012.7.20 沖縄県西表島

 沖縄県では絶滅危惧Ⅱ類に指定されています。良いにおいがするのかな?次は確認してみます。環境省の絶滅危惧種にも入っていました(7/19)。

今月の花-2013.7.15-3今月の花-2013.7.15-2
2013年7月15日 23時15分
タヌキアヤメ(狸菖蒲) Philydrum lanuginosum Banks in Gaertn.
    タヌキアヤメ科 Philydraceae  タヌキアヤメ属 Philydrum  
 高さ60~100 cmに達する草本で多少綿毛を有する。茎は通常単一であるがまれに1枝を出すことがある。葉は2列生で剣状、長さ30~60 cm、軟質、基部は袴状、上方の葉はしだいに小さくなって披針形となり'包に移行する。穂状花序は長さ30~60 cm、単一または少し分岐し、綿毛を布き、各包映に1~2花をつける。花は無柄、黄色、径 1.2 cm 位、萼片は有毛、多脈、辺縁は芽中では多少内巻し、雄芯は萼片と同長、花糸は扁平で鋭頭、 葯は横に長く、仮雄芯は花糸と多少ゆ合し、子房は1室、胎座は幅広く2裂し、卵子はきわめて多く、柱頭は幅広く3稜を有する。室果は長楕円形。種子は狭長楕円形、有條、小突起を有し、合点は黒色、胚柄は短く淡色。各島。―日本(九州南部)、台湾、中国南部~印度、マレーシア、濠州(琉球植物誌追加訂正版 初島住彦著から引用)。
撮影:2012.7.21 沖縄県西表島  撮影:2012.6.29 沖縄県西表島  撮影:2012.6.29 沖縄県西表島

 沖縄本島では水田がほとんど無くなったせいなのか見たことがありません。

今月の花-2013.7.15-1
2013年7月15日 22時35分
クサミズキ(臭水木) Nothapodytes foetida (Wight) Sleumer
    クロタヌキカズラ科 Icacinaceae  クサミズキ属 Nothapodytes      絶滅危惧IA類(環境省)
 高さ5 m に達する小高木、小枝は太く灰白色、無毛、乾けば縦しわが多く、径 3~4 mm、 内部は中空、皮目は著しい。冬芽は裸芽で灰褐毛を密布する。葉は洋紙質、倒卵状楕円形~楕円形、長さ10~17 cm、幅6~9 cm、 短鋭尖頭、漸尖脚、全縁、両面無毛、側脈は4 ~5 対、細脈と網脈は下面で著しい。葉柄は長さ3~4 cm、無毛。円錐花序は頂生、圧毛密布、長さ5 cm位、多花、花被は長さ3 mm位、小花梗は長さ1~2 mm、 萼は鐘状で5浅裂し、裂片は卵形で長さ1 mm位、花冠は5 裂し、裂片は長楕円形、長さ1.5~2 mm、 外面は萼片とともに圧毛を布く。核果は紫熟し、楕円形、長さ2 cm位。石垣。―台湾(紅頭嶼)、カンボジヤ、セイロン、印度(琉球植物誌追加訂正版 初島住彦著から引用)。

撮影:2011.2.20 沖縄県石垣島

撮影:2012.6.3 沖縄県石垣島

撮影:2012.7.1 沖縄県西表島
撮影:2012.7.1 沖縄県西表島

 初めて撮影した時には、若い花仲間のA.Aさんに教えてもらいました。いつもお世話になっています。有り難うございます。
今月の花-2013.7.13-4
2013年7月13日 21時15分
ホシザキシャクジョウ(星咲錫杖) Oxygyne shinzatoi (Hatus.) C.Abe et Akasawa
    
タヌキノショクダイ科 Thismiaceae  ホシザキシャクジョウ属 Oxygyne   絶滅危惧IA類(環境省)
 繊細な腐生植物、根茎は伸長、分岐し、長さ2 ~3cm径1~1.5 mm。茎は単一または少し分岐し長さ1~1.5cm、径1 nun、鱗片を散生する。鱗片は卵形で鋭頭、半透明9花序は通常分岐し、基部に包がある。包は2~3個、卵状披針形~披針形、鋭頭、長さ1.5~2mm.。は無柄、青色、花被は6深裂し長さ5 mm、裂片は同形、同大であるが内方のものは外方のものより僅かに幅広い。内方のものは基部が半円状三角形、辺縁は僧帽状に内巻し、先端は尾状に伸長する。伸長部は長さ約3mm。花被は宿存性。花筒は鐘形で長さ5 mm、先端は幅2.5~3 mm、縦に6本の条がある。子房は無柄、倒円錐形、胎座は3個、花柱は短く、柱頭頭状または卵形で3個の短い角状突起がある。雄芯は3個で花冠裂片の関節部に着生し下曲する。花糸は扁平で長さ1 mm、葯隔は幅広く、葯は卵形、長さ0.5 mm、黄色。果実は肉質、倒円錐形、長さ3mm位、種子は楕円形で長さ何回、種皮は透明質で表面は乳房状。沖繩島、属名は有名な林政八書の著者蔡温に因んでつけた(琉球植物誌追加訂正版 初島住彦著から引用)。

撮影:2011.9.24 沖縄県国頭村

撮影:2011.9.10 沖縄県国頭村
撮影:2011.9.10 沖縄県国頭村           撮影:2011.9.24 沖縄県国頭村

 もう1種有りました。遺伝子判定の結果だと思われますが、今は科が違います。初めての時は、小さな小さなイカを連想させられました(表現が貧弱かな?)。しかし、不思議な色合いをしています。発生時期は9月です。

今月の花-2013.7.13-3
2013年7月13日 13時35分
ルリシャクジョウ(瑠璃錫杖) Burmannia itoana Mak.
    ヒナノシャクジョウ科 Burmanniaceae  ヒナノシャクジョウ属 Burmannia
 青紫色を呈する多年生腐生植物。茎は単一またはまれに1枝を分ち,糸状,高さ6~12 cm。 根茎は短小でひげ根を生ずる。花は1~2個茎の先端または包腋にでて,青紫色,卵状長楕円形,長さ6~12 mm, 小花梗の下部には小包がある。花筒の外側には上方が広く切頭でほぼくさび形をした3個の縦翼がある。花冠裂片は短小,外側の3片は3角形で長さ1 mm 位,内側の3片はきわめて小さい。雄芯3個は無柄で花筒内面の上方に着く。子房は下位,柱頭は3裂する。奄美,沖縄,石垣,西表。―日本(屋久島),台湾,海南島(琉球植物誌追加訂正版 初島住彦著から引用)
 
撮影:2011.11.20 沖縄県国頭村      撮影:2012.8.12 沖縄県国頭村      撮影:2011.11.20 沖縄県国頭村

 紫色の美しいシャクジョウソウです。7月ではまだ少し時期が早いかもしれません。沖縄県内にはミドリシャクジョウ(西表)とキリシマシャクジョウ(本島)が有るようですが確認したことがありません。
 
今月の花-2012.7.13-2
2013年7月13日 12時50分
シロシャクジョウ(白錫杖) Burmannia cryptopetala Mak.
    ヒナノシャクジョウ科 Burmanniaceae  ヒナノシャクジョウ属 Burmannia
 無葉白色の腐生多年生草本。茎は単立し、高さ6~15 cm、疎に小鱗片を互生する。根茎は細く、地中に直下し多数のひげ根を生ずる。花は茎の先端に2~7個頭状に集り長さ1cm 位、乳白色。小花梗はきわめて短く基部に小包がある。花冠は筒状で外側にはほぼくさび形をした縦翼があり、裂片は3角形鋭頭で長さ1.5~2 mm、内花被片は 0。雄芯3個は花筒内部の上部につき無柄、葯隔はきわめて大きく、両側に葯室があり上部に1個の突起がある。沖縄久米、石垣、西表。―日本(近畿以西南)、海南島(琉球植物誌追加訂正版 初島住彦著から引用)。

撮影:2011.7.30 沖縄県国頭村

撮影:2011.10.26 沖縄県国頭村

撮影:2011.7.16 沖縄県国頭村
撮影:2011.9.14 沖縄県国頭村

 落ち葉の中に、小さなこの植物を発見するととても嬉しくなります。

今月の花-2013.7.13-1
2013年7月13日 0時33分
ヒナノシャクジョウ(雛の錫杖) Burmannia Championii Thw.
    ヒナノシャクジョウ科 Burmanniaceae  ヒナノシャクジョウ属 Burmannia 
 無葉白色の腐生多年生草本、根茎は短く多数のひげ根を有する。茎は単一で直立し、高さ5~8 cm 位、疎に小鱗片を互生する。鱗片葉は披針形~卵形、鋭頭,長さ1.5~4 mm。 包は同形で長さ3 mm 位。花はほとんど無柄で茎の先端に2~10 個頭状に集り、乳白色、長さ6~7.5 mm、 外形は長楕円状つぼ形で3肋を有し、外裂片は黄褐色で3角形を呈し、鋭頭、直立し、長さ1.5 mm 位、内裂片は著しく小形で倒卵状長楕円形。雄芯3個は花筒上部に着き、花糸はほとんど 0。子房は下位、花柱は花筒内に直立し、柱頭は3裂する。室果は倒卵状円形で長さ2.5 mm 位。沖縄。―日本(西南部以南)、南中国~印度、セイロン、マレーシア(琉球植物誌追加訂正版 初島住彦著から引用)。

撮影:2012.7.22 沖縄県大宜味村

撮影:2012.7.22 沖縄県大宜味村

撮影:2012.7.22 沖縄県大宜味村
撮影:2012.8.8 沖縄県大宜味村

 石灰岩の山で、あちこちに発生していてうれしくなりました。

今月の花-2013.7.12-1
2013年7月12日 22時07分
ホルトカズラ Erycibe Henryi Prain
    ヒルガオ科 Convolvulaceae  ホルトカズラ属 Erycibe   
 高さ十数米に達する常緑の藤本で全株無毛、小枝は灰白色で径2~3 mm。葉は楕円形~楕円状長楕円形、革質、短鋭尖頭、鈍端、長さ6~12 cm、 幅3~6 cm、 側脈は6~7対で両面に多少突出し、細脈は下面でやゝ明らか。葉柄は長さ1.2~1.6 cm。 円錐状集散花序は腋生で狭長、長さ5~15 cm、幅2~5 cm、 やゝ無毛、総花梗は長さ2~3 cm、小花梗は長さ2~4mmで短褐毛を密布する。花は白色で径1.3 cm、 萼片はやゝ卵円形で円頭または鈍頭、長さ2.5 mm位で短褐毛を密布し、花冠は基部まで分裂し、裂片は広倒3角形で長さ7~8 mm、先端は中央まで2裂し、その裂片は楕円形で円頭、雄芯はきわめて短く、花糸はほとんど無柄、葯は長さ8 mm位。液果は楕円状長楕円形で長さ2 cm位。奄美、徳、沖永、沖縄、宮古、石垣、西表。―日本(大隅半島南部以南)、台湾、南中国(琉球植物誌追加訂正版 初島住彦著から引用)。

撮影:2012.6.28 沖縄県大宜味村

撮影:2012.6.28 沖縄県大宜味村

撮影:2012.6.23 沖縄県大宜味村
撮影:2012.6.28 沖縄県大宜味村

 今まで、この植物がヒルガオ科に属していることを知りませんでした。石灰岩の山に生育しています。

今月の花-2013.7.11-3今月の花-2011.11.4
2013年7月11日 16時05分
タカクマソウ(高隈草) Sciaphila takakumensis Ohwi
   
ホンゴウソウ科 Triuridaceae  ウエマツソウ属 Sciaphila   絶滅危惧IB類(環境省)
 赤紫色を呈する無葉の腐生植物。 茎は単一またはまれに1枝を分ち、高さ6~10 cm、2~3個の鱗葉を疎着する。根茎は細く、地中を長く横走しそれからひげ根をだす。頂生の円錐花序は円錐状円筒形、長さ4~5 cm、径 1 mm 位、10~15花、上部に少数の雄花を下部に多数の雌花をつけ、小梗は糸状で長さ4~10 mm、往々下部に蛮曲し、包は卵状披針形、膜質、鋭頭、長さ1.5~2.5 mm、花被は4全裂し、裂片は卵状3角形、反曲し、長さ1 mm 位、鋭頭、先端にひげ毛がある。雄芯は4個でやや完全、花糸はほとんど0、葯は横に長い長楕円形で横裂する。心皮は約20個で長楕円形、柱頭は心皮の頂端付近の側方からでて、やや上向し、やや頭状の梶棒状、長さ心皮の1/2。 果実は球形で径 1.5 mm 位、成熟した心皮は長楕円状円柱形で長さ2/3 mm、両端 は円く多少鎌曲する。 種子は狭長楕円形、長さ2/3 mm、暗褐色で光沢がある。 沖縄―日本(大隅、高隈山、竹島)。 本種は馬来半島の S. affinis Becc. にきわめて近く今後の比較研究が必要と考える(琉球植物誌追加訂正版 初島住彦著から引用)。

撮影:2012.8.8 沖縄県大宜味村
 
 沖縄での三点セットです。タカクマソウと同じような環境の林内で撮影しました。

今月の花-2013.7.11-2今月の花-2011.11                                     .4    
2013年7月11日 15時30分
ウエマツソウ(植松草) Sciaphila tosaensis Mak.
    
ホンゴウソウ科 Triuridaceae  ウエマツソウ属 Sciaphila   絶滅危惧Ⅱ類(環境省)
 赤紫色を呈する無葉の腐生植物。 茎は単一またはまれに下部から1枝を出し高さ6~10 cm、径 1/3~1.5 mm。根茎は短く、通常1~2個の鱗片を有する1本の長い匍枝を地中に出し、根は四方に長く伸長し分岐は少ない。 鱗片葉は針先状披針形、鋭尖頭、長さ2~3 mm。 総状花序は頂生, 3~9花、子房は多数球状の花床上に集まり、毬形をなし扁倒卵形、長さ1mm、表面はざらつき、花柱はその腹面の中央部以下につき子房より抽出し棍棒状、柱頭は先端にある。果実となると子房はふくれその高さ花柱をこすようになり内に1種子を有する。種子は栗褐色、長楕円形、表面には多数の縦畝がある。沖縄、石垣,西表。―日本(越後以南西)、?台湾(紅頭嶼)。 ―台湾の紅頭嶼から記戴されたタナカソウ(S. megastyla Fukuyama et Suzuki)はウエマツソウに比べ花柱が子房の下部から出て子房から抽出する点で区別されたがウエマツソウでも花柱は花時子房から抽出するがのち子房が増大するにつれ子房より短くなるもので両種の区別点とはなしがたいと思う(琉球植物誌追加訂正版 初島住彦著から引用)。

撮影:2012.7.25 沖縄県大宜味村

 ホンゴウソウよりもあまり見ることが出来ません。石灰岩質の林内で生えるのかもしれません。

今月の花-2013.7.11-1
2013年7月11日 3時20分
ホンゴウソウ(本郷草) Sciaphila japonica Makino
    
ホンゴウソウ科 Triuridaceae  ウエマツソウ属 Sciaphila     絶滅危惧Ⅱ類(環境省)
 紅紫色を呈する無葉の腐生植物。 茎は単一または疎に分岐し、高さ3~13 cm、径 0.5 mm 位、地下には疎に鱗片を有する糸状白色の匍枝があり、これからひげ根を四方にだす。総状花序は頂生、長さ1~2 cm、4~15花、上部は雄花を下部に雌花をつけ、小梗は糸状で斜上し、長さ2~8 mm、包は線状披針形、鋭頭、長さ1~5 mm。 花被片は6深裂し、裂片は卵状披針形、鋭頭、長さ2/3 mm、無毛、雄芯は3個、葯はやや無柄、退化雌芯は多少みとめられる。 雌花には多数の子房があってこれが集り径 1 mm 位の球形となる。子房は倒卵形で上部は泡状にふくれ長さ1/4 mm、花柱は線形で子房の上端側方からでて子房よりはるかに超出する。 果実は球形で径2 mm 位、果皮はうすく、内に1種子がある。 沖縄、西表。 ―日本(中部以南西)。台湾の紅頭嶼から書かれた S. ramosa Fukuyama et Suzuki(1936)は本種に比べ茎は丈高くて分岐し、小梗は短く、雄花は退化雄芯をかぐ点で区別されたが著者が沖縄島でとったものは丈は高さ13 cmに達し、また、茎の分岐は個体によってかなり多いものもあるから区別点はただ雄花の退化雄芯の存否にあるだけであるからはたして別種であるかどうか今後の研究が必要である(琉球植物誌追加訂正版 初島住彦著から引用)。
撮影:2012.8.1 沖縄県国頭村

 随分小さく、葉緑素もないのでこれでも植物かと思うほどです。山原の山々では時々見ることが出来ます。

今月の花-2013.7.10-2
2013年7月10日 23時10分
ヒョウタンカズラ(瓢箪蔓) Coptosapelta diffusa (Champ. ex Benth.) Steenis
    アカネ科 Rubiaceae  ヒョウタンカズラ属 Coptsapelta
 常縁の半蔓性低木、茎は細く、散開し、長さ2~5 mに達する。小枝は円く、幼部には淡褐色の粗毛を密布し径1.5 mm 位。葉は革質、対生、披針状長楕円形~楕円状披針形、長さ4~7 cm、 幅 1~2.5 cm、 鋭尖頭、鋭脚~円脚、全縁で毛縁、上面ははじめ長い伏毛を有するがのち中助をのぞき無毛となり、下面は脈上に有毛、側脈は4~5対、細脈は下面でやゝ見える。葉柄は長さ3~5 mm、 有毛。托葉は3角形で長さ1.5 mm 位、,鋭頭。 花は葉腋に単生し、小梗は細く長さ5~9 mmで有毛、萼は鐘形で長さ2 mm 位、有毛、先端は5歯、歯片は長さ0.7 mm位、花冠は白色、筒部は長さ1.2~1.5 cm、 径1.2 mm 位、外面は有毛、舷部は5裂し径 7 mm 位、裂片は長さ3.5~4 mm、雄芯は喉部付近につき、 葯は線形で長さ4 mm 位、花柱は長さ1.5~1.7mm。室果は扁球形で径 5~7 mm、中央部に2個の縦溝があり、種子は平盤状で径 1 mm 位。奄美、徳、沖縄、石垣、西表。―台湾。なお中国産の基本種は大井博士によれば葉は卵形、小枝の毛は圧毛で、柱頭は有毛であるという(琉球植物誌追加訂正版 初島住彦著から引用)。

撮影:2008.6.15 沖縄県国頭村

撮影:2007.11.24 沖縄県国頭村

撮影:2007.11.24 沖縄県国頭村


 実の形からきた名前のようですが理解に苦しみました。

今月の花-2013.7.10-1
2013年7月10日 22時45分
リュウキュウナガエサカキ(琉球長柄榊)(シマサカキ) Adinandra ryukyuensis Masamune
   サカキ科 Pentaphylacaceae  ナガエサカキ属 Castanopsis
 常緑の小高木、1年枝は灰褐色の伏毛を密布する。葉は互生、長楕円状倒披針形~長楕円形または倒披針形、長さ5~8 cm、 幅1.5~2.5 cm、 鋭尖頭、鋭脚またはくさび脚、不明微鋸歯縁またはやや全縁、上面は無毛、下面は長い絹毛をやや密に布く。葉柄は長さ3~6 mmで有毛。花は腋生、単生、長柄、花梗は長さ1.5~2.2 cm、 絹毛を布き、上端に 2 個の早落性の包があり、萼は卵状長楕円形~狭卵状 3角形、鋭尖頭、外面は伏毛を布き、花弁は白色、倒卵状へら形、長さ1.7 cm位、雄芯は30 個位、花糸は長さ2.5~4 mm、葯は長さ 2 mm、子房は卵円形で無毛、長さ2.5 mm、花柱は針状で長さ1 cm位。液果は長さ1 cm位で黒熟する。沖縄。―固有(琉球植物誌追加訂正版 初島住彦著から引用)。

撮影:2012.7.14 沖縄県国頭村

撮影:2012.7.14 沖縄県国頭村

撮影:2012.7.14 沖縄県国頭村

撮影:2006.11.19 沖縄県大宜味村


  ツバキ科からサカキ科に変わっていました。小さくてもかわいらしい花です。

今月の花-2013.7.7-2
2013年7月7日23時50分
アカミズキ(赤水木) Wendlandia formosana Cowan
    
アカネ科 Rubiaceae  アカミズキ属 Wendlandia
 常緑の小高木、樹皮はうすく褐色を呈する。小枝は扁円形で多少微毛がある。葉は対生、うすい革質、倒卵状長楕円形~長楕円形、長さ10~15 cm、幅3~7 cm、鋭尖頭、狭脚、全縁、両面無毛、側脈は5~8対で下面に突出し、細脈と網状脈は下面で著しい。葉柄は長さ 1~2 cm、無毛。托葉は広3角形で尾状鋭尖頭、外面は短圧毛を散生する。頂生の円錐花序は長さ10~20 cmで多花,短圧毛を密布し、包は葉状で長さ1~2 cmに達し、有柄。花は短柄を有し、萼は鐘状で長さ1.5 mm 位、無毛、裂片は狭卵形、鈍頭、長さ0.3 mm、 微毛縁、花冠は白色で外面は無毛、筒部は長さ4.5 mm、径1mm、 喉部は有毛、裂片は狭卵形、鈍頭、長さ1mm、反曲し、雄芯はわずかに抽出し、葯は長さ1mm、花柱は多少抽出し、柱頭は少しふくれ先端は2岐する。室果は球形、平滑、径1.5~2.0 mm。 種子は小さくわずかに翼がある。奄美、徳、沖永、沖縄、石垣、西表、与那国。―台湾(琉球植物誌追加訂正版 初島住彦著から引用)。



撮影:2012.7.14 沖縄県国頭村植松草



 樹冠一杯に白い物がふわっと乗っかるように咲いています。

今月の花-2013.7.7-1
2013年7月7日 23時05分
キジョラン(鬼女蘭) Marsdenia tomentosa Morr. et Decne.
   
キョウチクトウ科 Apocynaceae  キジョラン属 Marsdenia
    
 常緑の藤本、小枝は灰緑色で幼部には圧毛を有するが後にはやゝ無毛となり径2mm位。葉は円心形でやゝ厚質、長さ6~11 cm、 短鋭尖頭,切脚~浅心脚、全縁,上面は無毛緑色、下面は淡緑色で全面に圧毛を有するかまたは脈上に微毛がある外は無毛、側脈は3対で明らかであるが突出せず、細脈はやゝ不明。葉柄は長さ2~7 cmで多少微毛がある。腋生の集散花序は単または複傘形状で径2~4 cm、 灰褐色の柔毛を密布し、総花梗は長さ1~2.5 cm位、小花梗は長さ5 mm位、萼は5深裂し径3~4 mm、 裂片は卵円形で円頭、外面には柔毛を布き長さ1 mm位、花冠は鐘形で5中裂し径4 mm位、裂片は卵形、長さ1.5~2 mm位、喉部は有毛。骨突は披針形で長さ10 cm、径2 cm位、種子は卵形で扁平、長さ1.2 cm、 種髪は長さ4 cm位。奄美、徳、沖縄、各地ともまれ。―日本(関東以南西~九州)、南鮮(琉球植物誌追加訂正版 初島住彦著から引用)。

撮影:2012.10.23 沖縄県大宜味村

撮影:2012.7.4 沖縄県大宜味村
 
撮影:2012.10.23 沖縄県大宜味村
                    


 蕾の期間が長いのか、なかなか開花を確認できません。幼虫を見たことはありませんがアサギマダラの食草のようです。

今月の花-2013.7.6-2                                                   
2013年7月6日 23時55分
アオイボクロ(葵黒子)(ヤエヤマクマガイソウ、ヤエヤマヒトツボクロ) Nervilia Aragoana Gaudich.
    ラン科 Orchidaceae  ムカゴサイシン属 Nervilia       
絶滅危惧II類(環境省)

 多年生草本で根には径 1~2 cmの球状の塊根がある。根は少なく、長くのび、径 1.5 mm 位。花後出る葉は偏円心形、膜質、急鋭尖頭、心脚、波状縁、幅 5~30 cm、多数の掌状脈を有する。葉柄は長さ4~20 cm。花茎は高さ14~50 cm、総状花序は5~13花を疎につける。包は線形、鋭尖頭、長さ1.3cm 位。花は淡緑色、萼片は線状披針形、鋭頭、長さ1.5~2.5 cm 位、花弁は狭く、鈍頭、唇弁は中央部付近まで3裂し、側片は鈍頭、中裂片は卵形鋭頭で上面には縮毛がある。芯柱は半円柱形で長さ6 mm 位。大東、沖縄、多良間、石垣、西表、与那国。―マレー半島、マレーシア、ポリネシア(琉球植物誌追加訂正版 初島住彦著から引用)

撮影:2012.6.29 沖縄県西表島  撮影:2012.6.29 沖縄県西表島 撮影:2008.1.6 沖縄県大宜味村
 
 
クマガイソウに似ることでヤエヤマクマガイソウともよばれています。沖縄本島では、我々植物仲間が知っている自生地は1カ所だけです。

今月の花-2013.7.6-1
2013年7月6日 23時30分
コバノミヤマノボタン(小葉深山野牡丹) Bredia okinawensis Li
    ノボタン科 Melastomataceae  ハシカンボク属 Bredia

 高さ1m内外の低木、枝條は紫褐色で無毛、1年枝は短褐毛を布く。葉はうすい革質、対生、倒披針状長楕円形~長楕円形、長さ4~9 cm、 幅1~3 cm、鋭尖頭鈍端、鋭脚、疎な微鋸歯縁またはやや全縁、両面無毛, 3行脈、側脈と細脈は不明。葉柄は長さ1~5cmで無毛。花は頂生の集散花序、3~7花、ときとして退化して1~2花、花梗は長さ1~1.5cmで途中に関節があり褐色ぬか状の鱗片を散生じ、小花梗は細く長さ7~8mm、萼筒は鐘状、無毛、長さ5~6 mm、頂端は4浅裂、裂片は円頭で長さ2 mm 位、花弁は4個で紅色、楕円形、微凸端、長さ1.7 cm、幅1cm、雄芯は8個、花糸は長さ7~8 mm、 葯は線状披針形で長さ8~10 mm、花柱は線形で長さ1cm 位。室果はやや肉質、洋梨型、長さ幅ともに5~6 mm、種子は長さ0.8 mm位。沖縄。―固有(琉球植物誌追加訂正版 初島住彦著から引用)。


撮影:2012.7.4 沖縄県国頭村

撮影:2012.7.4 沖縄県国頭村
撮影:2012.7.4 沖縄県国頭村             撮影:2011.7.11 沖縄県国頭村

  沖縄も7月になると連日30度を超す暑い日が続きます。山原の山々もうだるような暑さで、熱中症になるのではないかと思われるほど汗だくになりながら写してきた写真ばかりです。