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今月の花-2015.2.28-2
2015年2月28日22時27分 |
ハマジンチョウ(浜沈丁) Myoporum bontioldes (S. et Z.) A. Gray
ゴマノハグサ科 Scrophulariaceae ハマジンチョウ属 Myoporum 絶滅危惧II類(環境省)、絶滅危惧II類(沖縄県) |
海岸の湿地に生える高さ1~2mの常緑低木、茎は分岐し小枝は太い。葉は互生、倒披針形、鋭頭、漸尖脚、長さ6~12 cm、やゝ多肉質で厚く、側脈は不明。花は葉腋に1~3個、漏斗状、長さ2.5~3
cm、 淡紅紫色、舷部は径 2cm位で5深裂し2唇形、萼はほとんど5全裂し、裂片は狭卵状3角形、長さ4~6mm、鋭尖頭。小梗は長さ1~1.5
cmで上方はやゝ太くなる。果実は球形、鋭尖頭、径1cm位。奄美、沖縄、石垣、西表。―日本(九州西南部、種子島)、台湾、南中国、印度支那(琉球植物誌追加訂正版 初島住彦著から引用)。 |
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撮影:2012.2.27 沖縄県南城市 |

この植物は、マングローブが生えるような汽水域にも生育する。花はおしゃれな女性の衣服を連想し、なんともかわいらしい花です。
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今月の花-2015.2.28-1
2015年2月28日21時48分 |
シマギンレイカ(島銀鈴花) Lysimachia decurrens Forst. f.
サクラソウ科 Primulaceae オカトラノオ属 Lysimachia |
高さ30~50cmに達する2年生草本で全株無毛、茎は通常多少分岐し稜角を有する。葉は卵状披針形~披針状長楕円形、膜質、長さ5~12 cm、 幅1.5~4 cm、鋭頭または鋭尖頭、基部は漸次せまくなり長さ1~2 cmの柄となり、下面には黒点がある。頂生の総状花序は単立または基部近くから1~2 枝を分ち、長さ15~30 cmに達し、包は線形で長さ8 mm以下、小花梗は長さ5~7 mmで糸状、萼は5深裂し、裂片は披針状長楕円形で長さ3mm位、鋭頭で無毛、背面には3~4本の太い連続したときとして短線状に中断した腺条があり、花冠は微紅白色で半開して萼よりやゝ短く、長さ3mm位、5中裂し、裂片は広楕円形で6肋があり、雄芯は花冠から抽出し長さ4mm位、葯は長さ0.7mm位、花柱は糸状で長さ3mm位。室果は球形で径3mm位、種子は黒褐色、やゝ扁平な楕円形、長さ0.5mm位。喜界、奄美、沖永、沖縄、石垣、西表。―日本(屋久島)、台湾、南中国、比島、ジャワ、チモール、ニューカレドニア。日本内地に産すんキンレイカは本種に比べ花冠は萼よりやゝ短く、萼片の背面の腺条は2本で、果実はやゝ大きい点を異にするのみで1変種 var. acroadenia (Max.) Makino と見なした方がよいと思う(琉球植物誌追加訂正版 初島住彦著から引用)。 |
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撮影:2013.2.5 沖縄県西表島 撮影:2013.2.5 沖縄県西表島 撮影:2013.2.18
沖縄県石垣島 |
小さな目立たない花で、サクラソウ科に分類されているのも知りませんでした。しかし、果実の形態がルリハコベに似ているのかな?
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今月の花-2015.2.26-4
2015年2月26日20時07分 |
ヤエヤマカンアオイ(八重山寒葵) Asarum yaeyamense Hatusima
ウマノスズクサ科 Aristolochiaceae カンアオイ属 Asarum 絶滅危惧IB類(環境省)、絶滅危惧IA類(沖縄県) |
葉は卵状心形、鋭尖頭~鋭頭、深心脚で湾入部は幅狭く、長さ10~17 cm内外、両面ともに無毛、表面は光沢があり白斑はない。葉柄は長さ10~15
cm、径4~5nun位、紫褐色。包は広卵形、緑色に紫褐色の斑点があり長さ1 cm位、無毛。萼筒は筒状で下部は多少幅が広く、帯紫緑色、長さ1 cm位、幅は下部で1.9
cm、上部で9~10 mm、内部は紫紅色で4段位の網目があり、入口に白い突起があり、口環は径2.5 mm位。萼裂片は広卵形、長さ1.5 cm、幅1.6
cm位、鋭頭、上面は緑紫色でしわが多く多少細毛があり、辺縁には縮毛が多く、はじめは平開しているがのちには辺縁は波曲する。萼裂片の接合部の隆起は著しくない。雄芯は12本、莉は線状披針形で長さ2mm位、花糸は太く長さ0.6mm位で紅紫色。雌芯は6本で長さ0.5mm位、先端は少し鈎曲し、腹面には1つの溝があり、柱頭は卵形または披針形で柱頭の先端はのびている。西表。-固有(琉球植物誌追加訂正版 初島住彦著から引用)。 |
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撮影:2012.2.6 沖縄県西表島
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撮影:2012.2.6 沖縄県西表島 |
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撮影:2012.2.6 沖縄県西表島 |
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撮影:2007.2.18 沖縄県西表島
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湿り気のある斜面に生育していました。
ラン科植物の属分類画像をアップしました。
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今月の花-2015.2.26-3
2015年2月26日17時45分 |
オナガサイシン(尾長細辛、カツウダケカンアオイ) Asarum leptophyllum Hay.
ウマノスズクサ科 Aristolochiaceae カンアオイ属 Asarum 絶滅危惧IA類(環境省)、絶滅危惧IA類(沖縄県) |
茎は比較的大きく鱗片葉は2~3個、その上にやや長い節間をおいて2葉を対生する。葉は卵状楕円形~3角状卵形まれに3角形、表面には毛少なく下面には多い。花は頂生で有梗、側向し、汚緑色で少しく紫色をおびる。子房は下位で半球形をなし6稜を有する。萼片は3個、下半部はすり合せ状で辺縁は互に軽く合着し偽萼筒をつくり、上部はしだいに細くついにくびれて狭い開口を有する。外面には子房とともにひげ毛を有するが内面は無毛で隆起は少しもなく、長さlcm内外、上半部は3角状卵形で水平に開き先端は長さ7~l0mm位の尾状突起となる。偽萼筒内にはほとんど頂端まで合着した6花柱とこの基部をとり巻く9~l0本の雄芯がある。沖縄(カツウ岳)-台湾(琉球植物誌追加訂正版 初島住彦著から引用)。 |
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撮影:2013.2.8 沖縄県名護市
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撮影:2008.3.30 沖縄県名護市
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撮影:2013.4.6 沖縄県名護市
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撮影:2013.2.8 沖縄県名護市 撮影:2008.3.30 沖縄県名護市 撮影:2013.4.6 沖縄県名護市 |

華やかではありませんが、人気があるのでしょうか?数年前まで群生が見られましたが、数年後には1株残らず見あたらなくなっていました。今は別の場所で数株を確認できる程度になってしまいました。
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今月の花-2015.2.26-2
2015年2月26日16時27分 |
センカクツツジ(尖閣躑躅) Rhododendron Simsii Planch. var. Tawadae (Ohwi) Hatusima
ツツジ科 Ericaceae ツツジ属 Rhododendron 絶滅危惧IA類(環境省)、絶滅危惧IA類(沖縄県) |
基本種に比べ茎は匍伏して (風のためか?) 下根し、花は紅紫色を呈する。
尖閣 (魚釣島)。―固有(琉球植物誌追加訂正版 初島住彦著から引用)。 |
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撮影:2013.3.3 栽培品(自宅) |
領土問題が解決しない限り一生行くことの出来ない島なので、手持ちの物を載せました。基本種のタイワンヤマツツジに比較してもかなり矮性の様です。しかし、尖閣には固有種が割合にあるので一度は行ってみたいですね。
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今月の花-2015.2.26-1
2015年2月26日15時35分 |
セイシカ(聖紫花) Rhododendron ieiopodum Hay.
ツツジ科 Ericaceae ツツジ属 Rhododendron 絶滅危惧II類(沖縄県) |
高さ 7~8 m、幹の直径20 cmに達する小高木、冬芽は狭卵状円錐形で無毛、多数の毛縁の芽鱗からなる。新条は無毛、淡褐色で径2mm 位。葉は枝端に
5~6枚束生し、うすい革質、葉身は長楕円形~倒卵状長楕円形、長さ 7~10 cm、短鋭尖頭、鋭脚、全縁、両面ともに無毛、側脈は細く両面に少し突出し、細脈は下面でやゝ不明。葉柄は長さ1~1.5
cmで無毛。花は柱端に通常 3~4個束生し、径 6~7 cm、淡紅白色で5深裂し、裂片は倒卵状楕円形、円頭、上裂片は長さ3.5 cm 位、下裂片は長さ2.5cm、雄芯は長さ不同で長さ2.5~3.5cm、無毛、葯は長さ1.5
mm、花柱は無毛で雄芯より長く長さ 3~4.5 cm上方は多少曲り無毛、柱頭は頭状で径2mm柱、子房は卵状円柱形で長さ 9mm 柱となり無毛、萼は5浅裂し無毛、裂片は広3角形で鋭頭をなし長さ1mm柱、小花梗は長さ2~2.5cmで無毛。室果は狭円柱形で多少弯曲し、長さ3.5
cm、径4 mm位で、5本の縦溝がある。石垣、西表。―台湾(琉球植物誌追加訂正版 初島住彦著から引用)。 |
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撮影:2013.2.17 沖縄県西表島
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撮影:2013.2.17 沖縄県西表島
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撮影:2008.3.15 沖縄県西表島
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撮影:2008.3.15 沖縄県西表島 |
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撮影:2013.2.17 沖縄県西表島 |

幻の花と言われるセイシカ!もうそろそろ石垣島や西表島では清楚に咲いていると思います。でも山奥に咲くのでなかなか出会えないと思います。
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今月の花-2015.2.25
2015年2月25日23時20分 |
ボロボロノキ(幌幌の木) Schoepfia jasminodora Siebold et Zucc.
ボロボロノキ科 Schoepfiaceae ボロボロノキ属 Schoepfia |
全株無毛の落葉の小高木で大きなものは高さ5~10 m直径10~20 cmに達する。幹は屈曲多く、節は高く、樹皮は灰白色で平滑。小枝は灰黄色できわめてもろく折れやすい。また小枝の節部は肥大し葉とともに落下しやすい。 葉は卵形または3角状卵形、やや革質、黄緑色、長さ4~6cm、
幅2~4cm、有尾鋭尖頭、円脚、全縁。葉柄は長さ4~7mm。 花序は葉腋に生ずる総状花序で疎花(3~4花)、有梗。花は緑白色、芳香、花被筒は長さ6~7mm、裂片は卵形でやゝ外反し、長さ3
mm位。核果は楕円形で赤熟し長さ8 mm位。奄美、徳、沖縄、久米、石垣、西表(正宗氏)、与那国、各島ともまれ。一日本(九州中南部)、中国(琉球植物誌追加訂正版 初島住彦著から引用)。 |
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撮影:2014.2.9 沖縄県伊平屋島
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撮影:2014.2.9 沖縄県伊平屋島 |
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撮影:2013.2.10 沖縄県うるま市
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撮影:2014.5.28 沖縄県名護市 撮影:2014.4.6 沖縄県名護市 |

伊平屋島では、釣鐘状のややオレンジがかったグリーンの花が樹一杯に咲いていました。
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今月の花-2015.2.22
2015年2月22日21時40分 |
ムサシアブミ(武蔵鐙、リュウキュウムサシアブミ、タカサゴアブミ) Arisaema ringens Schott et Endl.
サトイモ科 Araceae テンナンショウ属 Arisaema |
球茎は径 2.5~3.0cmで多数の根と芽を有する。鞘状葉は4個、はじめ草質であるが早く膜質となり、最内のものは偽茎よりも長い。偽茎は無柄、葉裏、花梗、仏炎包の外側と共に白粉を有し全草灰白色を呈する。葉身は3裂し裂片は無柄、側裂片は斜長楕円形または楕円形、長楕円形、長さ20~30
cm、幅 9~10 cm、中央裂片は菱形状楕円形~楕円形、長さ20~30 cm、幅 11~13 cm、ともに尾状鋭尖頭、尾状部は長さ3 cm、側脈は10~12対で1.5
cm位の間隔を有する。花茎は葉より短く、仏炎包の筒部は長さ4~6 cm、幅 1.5~2 cm、口部は耳状に反曲し、背部は平たく広がり鳥打帽子状に曲りそれから前掛状の突起に下垂する。肉穂花序は無柄、その付属体は短い柄を有し基部は太く先に向って細く
なり白色、長さ30~40mm。種子は楕円形で長さ5 mm位。奄美、沖縄、渡名喜、石垣、西表、与那国、各地共まれ。―日本(関東以南西)。子房の先端の形、各室の卵子の数は各子房の大きさに関係があり大きな子房では卵子の数は一般に多い(琉球植物誌追加訂正版 初島住彦著から引用)。 |
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撮影:2007.1.27 沖縄県本部町
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撮影:2007.2.24 沖縄県名護市
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撮影:2007.1.27 沖縄県本部町 撮影:2011.9.24 沖縄県国頭村 |

花は、掌を丸め前方に曲げたような形をしていますが、マムシグサの仲間ですので、やはりヘビが鎌首を持ち上げたような連想もします。
この種も雌雄異株と思われるので、次は花を開いて観察してみたいと思います。
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今月の花-2015.2.20
2015年2月20日22時07分 |
オオシロショウジョウバカマ(大白猩猩袴) Heloniopsis leucantha (Koidz.) Honda
シュロソウ科 Melanthiaceae ショウジョウバカマ属 Heloniopsis 絶滅危惧IB類(環境省)、絶滅危惧II類(沖縄県) |
多年生草本、根茎は太く直立する。葉は9~10枚根生し、倒披針形、長さ10~25 cm、幅 1.5~3.5 cm、鋭頭微凸状針頭、基部は次第に狭くなって長柄となり、全縁、膜質。花茎は長さ7~27cm、上向し、下方には数個の小形の葉を上方には多数の鱗片葉を有する。小形葉は線状倒披針形、長さ5~7
cm、鱗片葉は薄膜質でほとんど鱗状。花は総状に7~20個つき、白色、小梗は長さ10~14 mmで無毛、花被片は6個、倒披針状へら形、、長さ18~20
mm、幅 4 mm、鈍頭状鋭頭、漸尖脚、雄芯は6個で花被片より著しく抽出し、子房は無毛。沖縄、西表。 ―固有。本種はおそらく台湾の H. acutifolia Hay. とは別種ではないかも知れない(琉球植物誌追加訂正版 初島住彦著から引用)。 |
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撮影:2015.2.1 沖縄県国頭村
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撮影:2007.2.4 沖縄県国頭村 |

山奥の湿度の高い斜面に生育している。清楚な感じ美しい花です。わずかに紫を帯びた物も有りますよ。
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今月の花-2015.2.19
2015年2月19日22時2分 |
ムベ(郁子、野木瓜) Stauntonia hexaphylla (Thunb.) Decne.
アケビ科 Lardizabalaceae ムベ属 Stauntonia |
常緑の藤本で大きなものは茎の径5cmに達する。葉は長柄、掌状複葉、小葉は(3~)5 (~7)個、有柄、広楕円形~長楕円形、時として倒卵形、短鋭尖頭、円脚、革質、長さ6~10
cm、幅2~4 cm。花は乳白色で内面に紅紫色の條があり、房状総状花序は3~7花、萼片は6個で花弁様、外方の3裂片は披針形で長さ2 cm、鋭頭、内裂片3個は線形、雄芯は6個、雌芯は3個。液果は卵形~楕円形、長さ5~8
cm、熟すれば暗紫色、不裂開。奄美、徳、沖永、沖縄、久米、石垣、西表。―日本(関東南部以南西)、南鮮、台湾、中国(琉球植物誌追加訂正版 初島住彦著から引用)。 |

撮影:2008.2.8 沖縄県東村
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撮影:2012.2.10 沖縄県名護市 |
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撮影:2012.2.15 沖縄県名護市
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撮影:2012.2.15 沖縄県名護市 |
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撮影::2007.11.3 沖縄県大宜味村
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撮影:2011.11.16 沖縄県名護市 |
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沖縄ではアケビ科の植物はこの種だけである。群馬県でアケビは食味したが、この種はまだ食べたことがない。毎年小鳥の方に軍配が上がっている。
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