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今月の花-2015.6.18-2
2015年6月18日4時00分 |
ヒサカキサザンカ(妃榊山茶花) Tutcheria virgata (Koidz.) Nakai
ツバキ科 Theaceae ヒサカキサザンカ属 Tutcheria |
高さ15 m、直径40~50 cmに達する中高木、枝條は暗紫褐色,、1年枝は淡褐色で無毛。葉は倒披針状長楕円形、長さ4~7.5 cm、幅1.5~3
cm、短鋭尖頭で鈍端または微凹端、狭脚で葉柄に流下し、疎低鋸歯縁、側脈は両面に少しく突出し、両面無毛。葉柄は長さ 2~7 mmで無毛。花は腋生、単生、やや無柄、白色、径2~2.5
cm、萼片は5個で革質、外側のものは小形、扁円形で円頭、長さ3~6 mm、背面は白色絹毛を密布し、花弁は長さ1.5 cm位、倒卵形、円頭、革質、長さ1.5
cm位、背面中央部に絹毛を密布し、雄芯は多数で長さ5 mm 位。果実は倒卵形、絹毛を散布し、長さ1.7 cm位、果皮はやや薄質、熟すれば 3
裂開し、裂片は落下する。種子はやや半月形、両端はやや尖り、淡褐色で光沢があり、背面に1稜があり、長さ1.2 cm位。沖永、沖縄、久米、石垣、西表。―固有(琉球植物誌追加訂正版 初島住彦著から引用) |
 撮影:2015.6.13 沖縄県国頭村
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撮影:2015.6.15 沖縄県国頭村 |
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撮影:2015.6.15 沖縄県国頭村
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撮影:2015.6.9 沖縄県国頭村 |
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撮影:2015.6.9 沖縄県国頭村 |

花は白色と言うより、クリーム色に近いようです。ほとんど無臭なのが残念です。しかし、庭木用に挿し木をしてみたいです。
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今月の花-2015.6.18-1
2015年6月18日3時30分 |
オオハマボウ(大浜朴) Hibiscus tiliaceus L.
アオイ科 Malvaceae フヨウ属 Hibiscus |
高さ4~12 mに達する常緑の小高木、枝は分岐多く、樹皮はせんい質。葉は円心形、長さ10~15 cm、短鋭尖頭。心脚、湾入は幅狭く基部の裂片は円形、微鋸歯縁、表面は緑色無毛で光沢があり、下面は短い星毛を密布し灰白色。花梗は頂生、少数花、小包はゆ合して宿存性の杯状となり9~10
個の鋸歯を有する。花は単生、萼は 5 個、長楕円形、鋭尖頭、有毛、長さ2 cm、宿存性、花弁は黄色で内面基部は暗紫色、倒卵状円形、円頭、長さ幅ともに
5 cm位。室果は卵円形、長さ1.5 cm位で密毛を布き、宿存萼片でかこまれ、基部は杯状の包で包まれ。偽10
室、5 裂開、種子は腎形、 長さ4 mm位。各島。―九州(屋久島、種子島以南)、熱帯各地(琉球植物誌追加訂正版 初島住彦著から引用) |
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撮影:2007.7.28 沖縄県大宜味村
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撮影:2007.7.28 沖縄県大宜味村 |
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撮影:2015.6.16 沖縄県東村
(夕方の色)
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撮影:2014.5.30 沖縄県伊平屋島 |
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撮影:2014.5.31 沖縄県伊平屋島
.JPG) 撮影:2014.9.26 沖縄県名護市 |
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海岸沿いに多く見られます。今、あちこちで満開です。沖縄ではユウナの名で親しまれています。他のハイビスカスがそうであるように、1日花です。午後からは花色が少しずつ赤っぽくなり、夕方には、全体が変色して落花します。
昔ほんの小さかった頃(小生は昭和25年生まれです。)、トイレットペーパー代わりにこの樹の葉を使わされた記憶があります。
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今月の花-2015.6.17-4
2015年6月17日22時40分 |
オキナワイボタ(沖縄疣取) Ligustrum liukiuense Koidz.
モクセイ科 Oleaceae イボタノキ属 Ligustrum |
常緑の小高木で大きなものは高さ10 m 直径10 cmに達する。小枝は灰白色で灰白色の皮目が著しく、幼条は細く無毛またははじめ開出微毛を密かしているがのち無毛となり、径1
mm位。葉はうすい革質で卵形~卵状披針形、まれに卵円形または卵状楕円形、長さ1.5~5 cm、幅1~2.5 cm、鈍頭、鋭脚~漸尖脚、両面ともに無毛、側脈は
4~5 対で細くときとしてやゝ不明。葉柄は長さ5~15 mmで無毛。頂生の円錐花序はやゝ3角形で長さ総梗 とともに5~10 cm、幅4~7 cmで無毛、小包は長さ1
mm以下、小花梗は長さ1~2 mm、萼筒は広 い鐘形で径1.5 mm 位、4 裂し無毛、裂片は卵円形で円頭、花冠は長さ2.5~3 mm、径 4
mm位で4中裂し、花筒は長さ1.5 mm位、裂片は舌形で長さ2 mm位、雄芯は花筒より抽出し、花糸は長さ3mm位、葯は長さ1 mm、花柱は長さ2
mm。果実は卵円形で黒紫色に熟し長さ4~5 mm。奄美、徳、沖縄、石垣、西表。―固有(琉球植物誌追加訂正版 初島住彦著から引用)。 |
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撮影:2015.6.13 沖縄県国頭村
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撮影:2015.6.7 沖縄県国頭村 |
沖縄のやんばるの山では割合に見かける小木ですが、ほとんどが幼木で、長い間撮影できませんでした。しかし、今年はあちこちで開花が確認できました。
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今月の花-2015.6.17-3
2015年6月17日22時20分 |
ナギラン(椰蘭) Cymbidium lancifolium Hook.
ラン科 Orchidaceae シュンラン属 Cymbidium 絶滅危惧II類(環境省)、絶滅危惧IB類(沖縄県) |
多年生地上蘭,根は白色で紐状をなし,長さ6~9 cm, 径 3~4 mm。 偽球茎は多軸的に連珠状にならびいずれも旧鱗片でおおわれている。葉は2~3枚,長柄を有し,線状長惰円形~倒披針状長楕円形,長さ8~14
cm, 幅 1.7~3.7 cm, 鋭頭,基部は次第に細くなって長さ3~5 cmの柄部となり,革質,上方部に微歯あるほかは全縁,通常下面に著しく突出した5主脈を有し,各脈間にはさらに多数の細い縦脈がある。花茎は偽球茎の側方からでて,高さ10~25
cm,やや太く,無毛,数個の鱗片葉を互生する。鱗片葉は半ば抱茎。鋭尖頭,下部のものは長さ3 cm内外で縦脈が著しく上方のものは次第に小さくなる。包ぼ線状披針形。花は通常5~7花,白色で淡黄色のぼかしがあり,径4
mm位,香気はない。外花被片は線状長楕円形,鋭頭,長さ2.5~3 cm. 幅 5 mm 位,内花被片は外片よりやや短くて披針形。唇弁は内花被片より少し短く,長楕円形,鋭頭,わずかに浅裂する。子房は棍棒状で柄とともに長さ4
cm以下,無毛。奄美,徳,沖縄―南日本,台湾,印度(カシア高地),ジャワ(琉球植物誌追加訂正版 初島住彦著から引用)。 |
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撮影:2015.6.16 沖縄県国頭村 |
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撮影:20076.17 沖縄県国頭村
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撮影:2007.6.17 沖縄県国頭村 |
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撮影:2015.5.9 沖縄県国頭村
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撮影:2006.12.24 沖縄県国頭村 |

久々に開花株を見ることが出来ました。このランも乱獲によりめっきり少なくなったように思います。2007年には、大雨の中を植物仲間の4輪駆動車で林道奥深く入り撮影しました。しかし、この大株もその翌年には見られなくなってしまいました。今、この林道は車が入れないぐらいに荒れはてています。
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今月の花-2015.6.17-2
2015年6月17日19時35分 |
ヤクシマネッタイラン(屋久島熱帯蘭) Tropidia nipponica Masamune
ラン科 Orchidaceae ネッタイラン属 Tropidia 絶滅危惧IB類(環境省)、絶滅危惧IB類(沖縄県) |
やや上向性の地上蘭。茎は1~2本束生しやや木質状で硬く、高さ10~30 cm、通常1~2本の枝をだす。根は硬く、長さ10cm以上、径1mm
位。 葉は1~4枚、膜質、卵状長楕円形~楕円状披針形、長さ6~10 cm、幅 2~3.5 cm、長鋭尖頭、基部は狭くなり、長さ5 mm位の柄となり、縦脈は多数で両面に突出する。花茎の下部には通常長さ4
cm、幅 3~5 mmの披針形の葉が1枚ある。総状花序は10個、白色の花をやや傘形状につけ長い梗がある。花梗は長さ5~6 cmで無毛。小梗は子房とともに長さ5
mm 位。包は卵状披針形、長さ1~3 cm、鋭尖頭で下部は抱茎。上方萼片は倒卵形または倒卵状披針形、長さ6~8 mm、幅 3~3.5 mm、側片は完全に合着し、倒卵状ボート形、
3~5脈、外片の基部には2個の竜骨がある。花弁は披針形、長さ6.5 mm、幅 3 mm。 唇弁は卵状披針形、長さ5 mm、幅 3.5 mm。
基部に嚢を有し、舷部の先端は黄色を呈し急に反曲する。芯柱は長さ3 mm。 奄美、徳、沖縄。―日本(南九州)。(琉球植物誌追加訂正版 初島住彦著から引用)。 |
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撮影:2015.613 沖縄県国頭村
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撮影:2008.6.15 沖縄県大宜味村
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撮影:2015.5.30 沖縄県国頭村
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撮影:2015.6.7 沖縄県国頭村 撮影:2015.6.13 沖縄県国頭村 撮影:2015.6.9 沖縄県国頭村 撮影:2015.5.30 沖縄県国頭村 |
2008年にツボミを確認撮影してから、漸く今年、1輪だけの開花を撮影できました。開花時期は沖縄の梅雨時期と重なり、入山できない状況が多く、毎年機会を逃していました。また、花も雨に遭うと落花しやすいようです。
琉球植物誌には「黄色の花」と有りましたが白色に訂正いたしました。唇弁部分の先端が黄色を呈しています。
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今月の花-2015.6.17-1
2015年6月17日6時5分 |
タイワンシシンラン(台湾石吊蘭) Lysionotus apicidens (Hance) T.Yamaz.
イワタバコ科 Gesneriaceae シシンラン属 Lysionotus 絶滅危惧IA類(環境省)、絶滅危惧IA類(沖縄県) |
岩上や樹木の幹などに着生する草丈30~40㎝程度の多年草です。葉は厚味のある革質で、長さ5、6cm位、巾2、3cm位、長楕円形~楕円形、粗い鋸歯が有り、先端は鈍頭。3輪生し、葉の表面の中肋は凹み、葉裏に突出する。
葉柄は5mm位で、上部が凹む。6~9月頃、茎頂の葉腋に、長さ4cm位の白色~淡紫色の筒状の花をつける。花冠の先は唇形となる。 上唇は2つ、下唇は3つに裂ける。
花弁内下部には2個の2等辺三角形状の隆起が有る。萼片は5枚、長さ3mm程度、披針形を呈する。 雄しべは4本で、その内の2本が長い。本種は、平成5年(1993)に、沖縄本島の米軍基地返還跡地で発見された。沖縄、台湾、中国。 |
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明日には残りの2輪も開いているかも。
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木の幹にも着生。
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種子も付け始めていました。

3輪生葉の葉腋に3個の蕾。
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中肋が葉裏に突き出る。 |
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撮影:2015.6.14~16 沖縄県 葉の中肋、葉柄も凹む。 |

古生期石灰岩のごろごろしている急峻な山の頂上付近に生育しています。今回、一人でハブが出没しないかおそるおそるチャレンジし、漸く開花した株に巡り会えました。前もってインターネットで画像を検索してあったので、すぐに樹木の地際部に着生した株をを見つけることが出来ました。しかし、まだ小さく、開花が見られず、付近を探し、漸く1株の2本に合計4輪、開花直前らしき物を見つけました。しかし、他には見当たりません。仕方なく2日後に2回目のチャレンジ。へとへとになり登頂。「オウ!2輪開花!!」。開花に巡り会えた時は、疲れも吹き飛び、感激ひとしおでした。
タイワンシシンランは、1箇所の山の限られた部分に、わずかに生育している植物なので、撮影場所は沖縄県に止めました。
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今月の花-2015.6.16-2
2015年6月16日23時45分 |
クロツグ(桄榔) Arenga tremula (Blanco) Becc. var. Engleri (Becc.) Hatusima, comb. et stat. nov. A. Engleri Becc.
ヤシ科 Palmae クロツグ属 Arenga |
基本種に比べ果序の枝は太く、果実は大きく径 2 cm 位、」果実の下部の宿存花被片は大きく長さ7~9 mmに達する。喜界、奄美、徳、沖永良部、沖縄、伊江島、伊平屋、久米、宮古―九州(宝島)(琉球植物誌追加訂正版 初島住彦著から引用)。 |
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撮影:2015.6.13 沖縄県名護市
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撮影:2015.6.13 沖縄県名護市 |
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撮影:2006.7.25 沖縄県中城村
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5、6月にあちこちの山々に出かけると、少し乾いたような良い匂いが漂ってきます。周りを見渡すとこの樹の花を見つけることが出来なす。私の好きな匂いの一つです。沖縄ではマーニと呼ばれており、母が神経痛患った時に根を煎じて飲んでいたのを思い出します。
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今月の花-2015.6.16-1
2015年6月16日9時20分 |
コミノクロツグ(小実桄榔) Arenga tremula (Blanco) Becc.
ヤシ科 Palmae クロツグ属 Arenga |
束生する雌雄同株の低木、幼時は無茎であるが老木になると幹は高さ5 m、径 10 cmに達し、表面は残存した葉鞘の黒色繊維のしゅろ毛で密に被われている。葉は羽状複葉長さ3 m内外、小葉は多数、線形、長さ30~50 cm、幅 1.5~3 cm、先端はかみ切った様な不規則歯牙縁、表面は暗緑色、下面は灰白色、下面中肋上には羽軸同様に暗褐色の鱗片状の毛がある。葉柄は長大で稜角柱形。肉穂花序は分岐多く、橙黄色。雄花:萼は3個、扁円形、長さ2.5mm、,幅 4 ㎜、花弁は長楕円形、長さ8 ~9 mm、雄芯は多数、葯は線形で長さ4 mm。 雌花:萼片は円形で、花弁は3角形で長さ5 mm 位、核果は球形、橙黄色に熟し、径 1~1.5 cm。種子は1/3円形で円頭、長さ1 cm 位。石垣、西表、与那国、―台湾?、比島(琉球植物誌追加訂正版 初島住彦著から引用)。 |
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撮影:2008.5.25 沖縄県西表島
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撮影:2008.5.25 沖縄県西表島 |
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撮影:2008.5.25 沖縄県西表島
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撮影:2012.7.20 沖縄県西表島 |
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撮影:2011.7。22 沖縄県西表島
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撮影:2011.10.22 沖縄県西表島 |
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沖縄の山々では割合に多く見られるヤシ科の植物の一つです。茎は黒い繊維に覆われています。これもシュロ縄とかにも使えるのかな?
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