今月の花-2015.9.22
2015年9月22日22時10分
ヤイトバナ(灸花)(ヘクソカズラ、ハマサオトメカズラ,テリハヘクソカズラ) Paederia scanaens (Lour.) Merr.
アカネ科 Rubiaceae ヤイトバナ属 Paederia
高さ4~5 mに達する落葉の蔓性亜低木で全株無毛またはやゝ無毛。葉はもめば悪臭を放ち、卵形~卵状披針形、まれに線状披針形、長さ4~10 cm、幅1~7
cm、鋭尖頭、円脚~切脚まれに浅心脚またはくさび脚、上面は暗緑色で両面ともに無毛または下面脈上だけ、または下面全面に毛があり、側脈は5~6対、細脈と網脈は下面で多少明らかに見える。葉柄は長さ1~5
cm。 花は腋生の散房花序で長い頂生の円錐花序となり、花冠は長さ1~1.5 cm、径4~6 mm、外面は鱗状毛を密布し帯白色、喉部は紫色、萼は鐘形、無毛、長さ1.5
mm位で先端に5歯がある。果実は球形、径5~6 mm、黄色。種子は2個で扁平、径5 mm 位。各島。―日本(中部以南)>朝鮮、小笠原、台湾、南中国、ヒマラヤ、比島(琉球植物誌追加訂正版 初島住彦著から引用)。
撮影:2006.9.2 沖縄県名護市
撮影:2007.9.22 沖縄県恩納村
撮影:2007.9.22 沖縄県恩納村
撮影:2007.9.22 沖縄県恩納村
撮影:2006.6.27 沖縄県詳細地不明 撮影:2006.7.26 沖縄県名護市
ヘクソカズラとはかわいそうな名前を付けられた物です。名前ほどは臭いとは思わないのですがね。でも果実は薬草として、しもやけ、ひび、あかぎれなどには効果があるようです。この植物は、沖縄では、6月と9月の年2回咲きなのかも知れません。
今月の花-2015.9.19-2
2015年9月19日23時55分
サネカズラ(実葛)(ビナンカズラ) Kadsura japonica (L.) Dunal
マツブサ科 Schisandraceae サネカズラ属 Kadsura
常緑の藤本で全株無毛。葉はうすい革質、長楕円状楕円形~倒卵状楕円形、長さ5~13 cm、幅2.5~6 cm、短鋭尖頭鈍端または鋭頭、鈍脚またはやや鋭脚、中央部以上には1
cmに1~2個の微凸状の細牙状鋸歯があり、側脈は4~8対。花は雌雄異株、葉腋に単生、径1.5cmで下垂性、淡黄白色、花被片は9~17枚、外方のものは大きく楕円形~倒卵形、長さ7~14mm雄芯は34~50個、花糸は長さ1mm位。頭状果は球形、血赤色に熟し、径2~3
cm、成熟すれば心皮は20~50個、径6~9 mm。種子は2~3個、腎状楕円形、長さ5~6 mm。果梗は長さ1.5~5cm。各島。―日本(関東地方~九州)、済州島、台湾、中国(琉球植物誌追加訂正版 初島住彦著から引用)。
撮影:2015.9.19 沖縄県国頭村
撮影:2015.9.19 沖縄県国頭村
撮影:2014.5.30 沖縄県伊平屋島
撮影:2015.9.19 沖縄県国頭村
撮影:2012.2.5 沖縄県西表島
撮影:2012.2.6 沖縄県西表島
撮影:2012.26 沖縄県西表島
撮影:2012.12.12 沖縄県西表島
嬉しくて早速の掲載です。平成18年に初めて植物体を見かけてから、漸く花を見ることが出来ました。今日はヤンバルの森の林道を一人で走り見つけました。(12/12追記)掲載した花の写真はメス花と思われますが、雌しべ部分が大部本土の物と違うようです。また、果実は赤みがかった後に最終的に黒熟します。今年開花した株は結実していませんでした。今後、雄花も探してじっくり観察してみたいと思います。
今月の花-2015.9.19-1
2015年9月19日21時25分
カゴノキ(鹿子の木) Litsea coreana H.Lév
クスノキ科 Lauraceae ハマビワ属 Litsea
高さ15m直径80 cmに達する常緑の高木、樹皮は帯淡紫黒色で平滑であるが小さい円形鱗状に剥離し鹿の子状のはん紋を残す。葉はうすい革質、倒披針形、長さ7~10 cm、短鋭尖頭鈍端、裏面は灰白色。葉柄は長さ8~15 mm。 腋生の傘形花序は葉柄より短く淡黄色の細花をつづる。実は球形、鮮紅色に熟し、径7 mm位。奄美、徳、沖縄、宮古、石垣、西表、与那国。―日本(関東地方~九州)、南鮮、?台湾(琉球植物誌追加訂正版 初島住彦著から引用)。
撮影:2015.9.12 沖縄県名護市(雌花)
撮影:2015.9.12 沖縄県名護市
撮影:2015.9.12 沖縄県名護市
撮影:2015.9.12 沖縄県名護市
撮影:2015.9.12 沖縄県名護市
撮影:2015.9.12 沖縄県名護市
撮影:2007.6.9 沖縄県名護市
撮影:2015.10.8 沖縄県名護市(雄花)
小さすぎる花なので撮影時にはよく観察できなかったけれども、一つの花房の中に4個の花が入っている様に見えるのですが?雌雄異株のようですので、これ等の写真は雌花ですね。多分雄しべは退化しているのかも知れません。いつものことですが、次回はもう少し詳しく観察します。(12/12追加)雄木を見つけました。雄しべがたくさんありあり、雌しべらしいのが見当たりません。
今月の花-2015.9.13-2
2015年9月13日7時30分
ハマセンダン(浜栴檀)(シマクロキ) Tetradium glabrifolium (Champ. ex Benth.) T.G.Hartley var. glaucum (Miq.)
ミカン科 Rutaceae ゴシュユ属 Zanthoxylum
高さ15m直径50cm以上に達する高木、樹皮は黒褐色で平滑、著しい小皮目がある。葉は対生、羽状複葉、長さ20~30cm、小葉は通常3~5対、楕円状披針形、長さ5~10cm、長鋭尖頭、くさび脚~円脚、下面は灰白色、無毛。花は白色、小形、頂生の散房花序。室果は長さ9
mm位で微毛があり、種子は楕円形で長さ3 mm位。各島。―日本(周防、土佐日向、大隅、薩摩)、台湾、中国(琉球植物誌追加訂正版 初島住彦著から引用)。
撮影:2015.9.12 沖縄県名護市
蜜がよく出るのか、チョウやハチがたくさん群れていました。花はわずかに良い匂いがしました。写真のチョウはイシガケチョウです。
ゴシュウ属はTetradium になっているようで、Evodia(Euodia) はエウオディア属として別になっているようです(参考文献:植物分類表 大場秀章、植物和名ー学名インデックス YList Plants)。
今月の花-2015.9.13 -1
2015年9月13日0時20分
シマイヌザンショウ(島犬山椒) Zanthoxylum schinifolium Siebold et Zucc. var. okinawense (Nakai) Hatus. ex Shimabuku
ミカン科 Rutaceae サンショウ属 Zanthoxylum 準絶滅危惧(環境省)、 絶滅危惧IB類(沖縄県)
通常原野に見られる高さ2~5 mに達する低木、小枝は無毛で各節に長さ3~12 mm の刺がある。葉は長さ8~20 cm、小葉は6~11対楕円状披針形~披針形、長さ1.0~2.0
cm、凹頭または漸尖頭凹端、鈍鋸歯状微鋸歯縁、無毛、羽軸には小刺散生。頂生の散房花序は短梗、径5~10 cm。花は雌雄異株、白色で小形。室果は帯緑色または帯褐色、球形、長さ4㎜位、種子は帯青黒色で光沢にとむ。奄美、徳、沖縄。―固有、基本種は日本(本州―九州)、朝鮮、中国。本変種はイヌザンショウに比べ葉は狭小で葉の下面の腺点が多い(琉球植物誌追加訂正版 初島住彦著から引用)。
撮影:2012.7.14 沖縄県国頭村
撮影:2012.7.14 沖縄県国頭村
撮影:2012.7.25 沖縄県名護市
撮影:2012.2.1 沖縄県名護市
撮影:2012.2.1 沖縄県名護市
今までカラスザンショウの名前にしていて気がつきませんでした。カラスザンショウを整理していて出てきました。沖縄県では絶滅危惧IB類に分類されていてなかなか見られない植物だったんですね。昨日、花が咲いているのだろうと、名護市の撮影した場所に行ってみたのですが見つけられませんでした。3年前(2012年)の8月には、大きな台風があったので、折れて枯れてしまったのでしょうか?国頭村の物は覚えておらず、位置情報も無かったので、もう一度名護市の物を、位置情報を頼りに探してみます。
今月の花-2015.9.12
2015年9月12日0時15分
ザンパミルスベリヒユ(残波みる滑りひゆ) ?
ハマミズナ科 Aizoaceae ミルスベリビユ属 Sesuvium
これまでシロミルスベリヒユとして分類していました。しかし、葉の幅が広く、先端部分もより鈍頭。萼の先端が丸みを帯びています。 花は杯状に開花、花弁も反り返っていませんでした。
撮影:2015.7.28 沖縄県残波岬
撮影:2015.7.28 沖縄県残波岬
(左)残波岬産 (右)糸満産:シロミルスベリヒユ
(左)残波岬産 (右)糸満産:シロミルスベリヒユ
撮影:2010.12.11 沖縄県南大東島
(左)残波岬産 (右)糸満産:シロミルスベリヒユ
(左)残波岬産 (右)糸満産:シロミルスベリヒユ
撮影:2010.12.11 沖縄県南大東島
7月9日付けの琉球新報に残波岬の物は新種植物として載っていました。やはり少し違うのでしょうか?近い内に文献調査もしてみます。
南大東島産も残波タイプのようです。
今月の花-2015.9.11-3
2015年9月11日23時25分
シロミルスベリヒユ(白みる滑りひゆ)Sesuvium portulacastrum (L.) L. var. griseum O. Deg. et Fosberg
ハマミズナ科 Aizoaceae ミルスベリビユ属 Sesuvium
花が白色であること以外はミルスベリビユとほぼ同じです。
撮影:2012.112.17 沖縄県糸満市
年中咲いているのかも知れません。これらの写真は喜屋武岬での物です。海岸の珊瑚礁の岩隙間のほとんど土もないような所で生えています。
今月の花-2015.9.11-2
2015年9月11日21時43分
ミルスベリビユ(みる滑りひゆ)(ハマスベリヒユ、ハマミズナ) Sesuvium portulacastrum (L.) L.
ハマミズナ科 Aizoaceae ミルスベリビユ属 Sesuvium
多年生の多肉植物、茎は分岐して匍伏し、節部から下根し、長さ20~50 cm に達し、短枝は上向する。葉は長楕円状線形~線形、縁色、多肉質できわめて厚質、長さ2~4
cm、葉柄は短く基部は拡大しうすい緑で茎を抱く。花は小形、腋生、単生、花梗は長さ6 mm位、萼は内面淡紅色または赤色、裂片は長さ5~6mmで微凸頭、雄芯は15~40本で離生またはやや離生し、花柱は3(4、5)個。 室果は卵状長楕円形、長さ5
mm位、辺縁に鈍稜を有し、種子はあまり多くない。各島、海岸砂浜。一台湾、其他の熱帯一汎(琉球植物誌追加訂正版 初島住彦著から引用)。
撮影:2015.7.30 沖縄県石垣島
撮影:2007.10.8 沖縄県恩納村
撮影:2015.7.30 沖縄県石垣島
撮影:2007.10.8 沖縄県恩納村 撮影:2007.10.8 沖縄県恩納村 撮影:2015.7.30 沖縄県石垣島
食べられると聞いたので葉をちぎって食べてみました。何等癖はなく、少し塩辛いので、そのままサラダにしても良いように思いました。
今月の花-2015.9.11 -1
2015年9月11日0時50分
カラスザンショウ(烏山椒) Zanthoxylum ailanthoides Siebold et Zucc.
ミカン科 Rutaceae サンショウ属 Zanthoxylum
高さ15mに達する落葉の高木、樹皮は灰褐色で若木では乳房状の太い刺を密に有し、枝は疎に分岐し、傘状の樹冠をつくる。小枝は太く鋭い刺を有する。葉は羽状複葉、長さ30~80cm、小葉は9~13対、長隋円形、長さ10cm内外、鋭尖頭、微鋸歯縁、透明の点が多くもめば芳香があり、裏面は灰白色。頂生の散房花序は大きく、花を密生する。花は雌雄異株、白色、径3~4
mm。果実は球形で径6 mm位。各島。―日本(本州~九州)、南鮮、台湾、中国、比島(バタン島)(琉球植物誌追加訂正版 初島住彦著から引用)。
撮影:2015.9.5 沖縄県国頭村
撮影:2014.4.12 沖縄県石垣島
撮影:2015.9.5 沖縄県国頭村
撮影:2015.9.5 沖縄県国頭村
撮影:2015.9.5 沖縄県国頭村
撮影:2015.9.5 沖縄県国頭村
花の少ないこの時期ですが、林道を車で走っていたら道沿いに咲いてました。割合に高い位置で咲いていたので、三脚で枝を引き寄せ撮影しました。画像のはっきりした物は三脚が写っていたのでカットしました。
今月の花-2015.9.10
2015年9月10日0.時50分
アマクサギ(甘臭木) Clerodendrum trichotomum Thunb. var. fargesii (Dode) Rehderi
シソ科 Laminaceae クサギ属 Clerodendrum
基本種クサギに比べ全体に毛が少く、花序はやゝ疎で花数が少ない。奄美、徳、沖縄(まれ)、久米。―日本(南九州)。なお基本種は日本、中国に分布する(琉球植物誌追加訂正版 初島住彦著から引用)。
アマクサギらしき物を見つけました。毛がほとんどなく、葉も細長く、葉身もより葉柄に流れるようでした。新葉はなかったので機会があったら再度撮影してきます。
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